【ニデック不正】287億円、50億円、276億円…巨額損害賠償訴訟が待ち受ける永守重信名誉会長(82)のこれから

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「特別注意銘柄」に指定

 カリスマ経営者は身ぐるみ剥がされ、丸裸にされてしまうのか。

 不正会計問題が明るみに出た「ニデック」(京都市)は10月20日、「役員責任調査委員会」の報告書を公表。そこでは、トップに長年君臨した永守重信前名誉会長(82)らに276億円の賠償責任があると指摘されていた。そして27日、ニデックは旧役員9人に対して損害賠償請求訴訟を提起すると発表した。

 ニデックは、カリスマ経営者として知られる永守氏が1973年に創業した世界有数の総合モーターメーカーだ。直近の連結売上高は2兆円を超え、グループ従業員数は10万人以上に及ぶ。

 一連の問題の発端は昨年年6月、イタリア子会社で未払い関税が発生し、有価証券報告書の提出を延期したことだった。

 続けて、9月には中国子会社などで不正会計の疑いが浮上し、第三者委員会の設置を余儀なくされた。それに伴い、東京証券取引所は内部管理体制に重大な不備があるとして、ニデックを「特別注意銘柄」に指定したのである。

「自ら終止符を打ちます」

 経済部記者の解説。

「東証が指摘する“内部管理体制の不備”とは、独裁体制を敷く永守さんのことにほかなりませんでした。ニデックとしては表向き、永守色を薄めるため、昨年12月、代表取締役会長から名誉会長に棚上げした。そのうえで、東証に、永守さんの培った企業風土の見直しを図るという“改善計画書”を提出しました」

 しかし、それでも逆風は収まらなかった。

「今年の2月26日、永守さんは“私は今、50年に及ぶ経営の責務に自ら終止符を打ちます”とのメッセージを残し、名誉会長からも退かざるを得なくなりました。その翌日、ニデックの第三者委員会は調査報告書を出した。その報告書は、永守さんによる不正会計への直接の指示、主導は確認されなかったとしたものの、永守さんからの業績への過度なプレッシャーをきっかけに各事業部門で不正会計が横行したという内容になっていました。さらには、“最も責めを負うべきなのは、永守氏であると言わざるを得ない”と結論づけていたのです」

 一方、株主からも永守氏に対する責任追及の火の手が上がった。

 広島在住の個人株主が永守氏と小部博志元会長を相手取り、連帯して287億円をニデックに支払うように求める株主代表訴訟を起こしたのは、今年7月のこと。

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