「息子の死の後、両親はますます信仰にのめり込み…」 「エホバの証人」輸血を拒否して長男を失った一家の“その後” 【1985年「輸血拒否」事件】

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「人間の血はなおさら拒否すべき」

「エホバの証人」は、新教、旧教のいずれにも属さないキリスト教の一派で、信者数は世界に五百万人。日本では20万人といわれている。

『ものみの塔聖書冊子協会』日本支部では、

「『創世記』では“血を伴う肉を食べてはいけない”とあり、輸血もそれに当てはまる。人間の血だからこそ、なおさら拒否すべきだと考えます」

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 少年の死後も、「エホバの証人」信者の輸血拒否による死亡事案は相次いだ。新聞で報じられたものだけでも、

〇1987年 静岡県 バイク事故に遭った54歳の女性
〇1987年 北海道 異常出血症状が出た33歳の女性
〇1989年 静岡県 バイク事故に遭った17歳の少年
〇2007年 大阪府 帝王切開の手術を受けた妊婦
〇2011年 青森県 急性硬膜下血種となった65歳女性

 ――などが命を失っている。

 2000年には、都内の病院がエホバの女性信者に同意なしで輸血を行ったことは「人格権の侵害」だとする最高裁判決が確定した。一方で、2008年、日本輸血・細胞治療学会などの関連5学会は、患者が15歳未満の場合、両親が拒否しても、輸血を行うとの指針を定めている。

 こうして多くの命が失われ、その都度、議論を招いてきた「エホバの証人」の輸血拒否。それがこの度、事実上の輸血解禁への大きな方針転換と指摘される決定が行われたわけである。これを信者はどのように受け止めているのだろうか。そして何より、10歳で命を落とした少年は――。生きていれば、現在、彼は51歳になっていた。

【前編】では、1985年、10歳の少年が「輸血拒否」によって死亡した事案の詳細を記している。息子の事故を知り、病院に駆け付けた父親が最初に発した“驚きの言葉”とは――。

デイリー新潮編集部

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