バブリーダンスから9年、伊原六花「苦労しかなかった」 “何も持っていない自分”から連ドラ主演まで
印象的だった有村架純
先輩の中でも特に印象的だったのが、有村架純さん。舞台「友達」でご一緒した時、ずっと楽屋が一緒だったんです。楽屋って少し気が緩むプライベートな場所だと思うのですが、有村さんは本当に裏表がなくて、いつだって穏やかで変わらない。
かといってずっと一歩引いているわけでもなく、みんなでゲームをして楽しむような余裕も持っていらっしゃる。その人間性、現場での佇まいが本当に素敵で、「私もいつか、架純さんみたいな大人になりたい」と強く憧れました。
それから、朝ドラ「ブギウギ」でご一緒させていただいた趣里さん。本当にお芝居が素敵なんです。自分にはない魅力や表現を持っている役者さんなので、一緒にお仕事をさせてもらって本当に勉強になることばかりでした。今でもすごく仲良くさせてもらっていて、趣里さんが出演している作品は、今でもよく観て刺激をもらっています。
飽き性の私ですが、唯一ずっと飽きずに続いていたのが「ダンス」でした。「何が違ったんだろう?」と考えると、ダンスってとにかく「同じことをしない」んです。曲が変われば、振り付けも、衣装も、メイクも、表現する世界観も全部変わる。
ひと口にダンスと言っても、クラシックバレエから始めて、ヒップホップ、ジャズ、コンテンポラリー……と、たくさんのジャンルがあって、常に新しい学びがありました。だから、飽きることがなかったんだと思います。
今やっている「お芝居」も、まさにそれと同じ。言葉だけで言えば「クランクインして、アップして、また次の作品にインして……」という繰り返しかもしれません。でも、いただく役は毎回違いますし、何より「初めまして」のキャストやスタッフの方々とゼロから一緒にお芝居を作っていく。
「わあ、この人のこういうお芝居素敵だな、私にはない表現だな」「こういう空気感を作れる役者になりたいな」
現場に入るたびに、新しい出会いと、自分が知らなかった表現に触れられる。毎回ちゃんと緊張するし、決して「慣れる」ことがない。その変化と刺激があるから、飽き性の私でもお芝居に夢中になれたし、8年も続けてこられたんだと思います。
ただ、今の自分が「主演」を務める姿なんて、芸能界に入った当初は1ミリも想像していませんでした。この世界って、自分の「やりたい」という意志だけでは続けられないですよね。誰かに「この役をやってほしい」「こういう姿が見たい」と思ってもらえて初めて、道が続いていく。
特別なものは何一つ持っていない、自信のなかった自分がこうして今もお芝居を続けていられるのは、いろいろな奇跡が重なったからだなと、感謝の気持ちでいっぱいです。
今回の主演ドラマは、生まれ変わりをテーマにした物語です。だからよく「もし生まれ変わったらどうする?」と聞かれたり、自分でも想像してみたりはするのですが……。正直に言うと、今は自分の人生を生きるのに必死すぎて、2度目の人生のことまで考える余裕は全然ないです(笑)
ただ、「もしスカウトされていなくて、このお仕事に入っていなかったら、今頃何をしていただろうな」という別の世界線を想像することはあります。それでも、やっぱり今の人生を精一杯生きたいなと思います。それはきっと、これまでの道のりを、自分なりにすごく一生懸命、頑張って生きてきたからだと思います。





