重症患者は10年間で18%が死亡 恐ろしい「睡眠時無呼吸症候群」 イビキだけではない「見極め方」

ドクター新潮 ライフ

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2通りの検査

 就寝中に体に負担をかけ続けているため、起きた後に症状が現れる時があります。「起床時の熟睡感欠如」「昼間の眠気」、「起床時の口内乾燥」などですが、5~7割は自覚していないというデータもある。

 では、何から判断すればいいのかというと、「疑わしきは検査」。先述のように鏡でノドチンコが見えなかったり、イビキをかく、やたらと口が乾くなど“怪しい気付き”があったら、決め付けずにまずは検査をお勧めします。検査は面倒と思う方もいるでしょう。しかし、未治療のSASによる死亡率が何倍にもなることを知れば、その必要性が分かります。

 検査は「簡易検査」と「精密検査」の2通りあります。簡易検査は、診察を受けてから検査機器を自宅に持ち帰り、就寝中に測ります。ここでは就寝中の1時間当たりの無呼吸・低呼吸の回数を示す「AHI(無呼吸低呼吸指数)」という指標が用いられます。1時間で何回無呼吸・低呼吸になったかを示す数字です。

太めの抱き枕

〈簡易検査では、空気の流れを測定するセンサーを鼻に装着し、手にはパルスオキシメーターを着けて酸素飽和度を測る。一方、精密検査は病院に1泊し、他に脳波、眼球運動、心電図なども調べる。PSG検査(終夜睡眠ポリグラフ検査)と呼ばれている。〉

 簡易検査でAHIが40以上になった人には、とにかく治療開始を勧めています。また、15以上の人には精密検査を勧めますが、それ以下でも日中に眠気を感じるなどの症状があれば同様です。医学的に「無呼吸」とは、呼吸の停止が10秒以上続く状態を指します。検査の結果、AHIが5以上、つまり1時間に5回以上の無呼吸・低呼吸が認められると、SASと診断されます。

 重症度は、AHI5~15が「軽症」、15~30が「中等症」、30以上が「重症」です。AHI30は、呼吸が2分に1回止まっている状態ですが、検査で30以上の数値が出る人も少なくありません。

 簡易検査は、機器費用を含めて4000円程度、精密検査は病院によって違いますが、3~5万円程度です(3割負担の場合)。

 次にSASと診断されたらどうするのか。これは、軽症・中等症に限って効果が期待されている改善法ですが、自分で行うことも可能です。患者さんが受け入れやすい順に説明します。

 まず〈側臥位睡眠〉。

 簡単に言うと横向きで寝ること。実は、うつ伏せで寝れば呼吸は止まりません。しかし、実際にうつ伏せで寝続けることは難しい。横向きで寝れば、気道の塞がりを緩和できます。

 私は「太めの抱き枕」を勧めていて自分でも実践しています。横向きに寝ても数時間に1回は寝返りを打つため、抱き枕を二つ、ベッドや敷き布団の両側に準備します。抱き枕を抱えて寝ることで、肩と腰にかかる重力を軽減する効果もあります。

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