高血圧の人が居酒屋で「まず頼むべき三品」とは? 数値改善に「最強の食材」も紹介

ドクター新潮 ライフ

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どんな食材を取ればいい?

 それでも「塩気の多いものを食べてしまうのはやはり体に悪いのでは?」という質問をよく受けます。確かにそのような心配をするのはよく分かります。

 しかし、カリウムを取れば排出を早めることができる。野菜や果物、きのこ、海藻といったカリウムが豊富な食材を取るか、寝る前に牛乳や豆乳、あるいは無塩のトマトジュースを1杯飲む。それだけで体内にたまった塩分をより速やかに追い出すことができるのです。ただし、腎機能が低下しカリウムの排出がうまくできない人は、高カリウム血症になってしまうので、注意が必要です。

 では、具体的に何を食べればいいのか。先に触れたようなカリウムを豊富に含む食材が基本です。中でも飛び抜けてカリウムが多いのがアボカドで、100グラムあたり約590ミリグラムのカリウムに加え、降圧効果のあるビタミンや不飽和脂肪酸も豊富です。刺身と一緒に食べる、納豆と混ぜる、みそ汁に入れる、薄切りにしてカルパッチョにするなど、和洋を問わず使えます。バナナも同約360ミリグラム、キウイフルーツは約300ミリグラムとカリウムが多い。ホウレンソウ、さつまいも、里芋、枝豆なども優秀なカリウム源です。ナッツ類も塩分なしのものであれば間食として勧めています。

 具だくさんのみそ汁もお勧めです。塩分は入っていますが、わかめや野菜でカリウムが補える上に、具を増やして汁を少なくすれば塩分は自然と減る。わかめや油揚げ入りのみそ汁に、納豆、キャベツ炒め、ごはんといった朝食スタイルで食べると、ナトカリ比は理想の値2未満の1.2まで下がります。

塩分のないもので「パンチ」を出す

 酢を使った料理も有効です。酢には塩味を感じやすくする効果があるため、塩分量を自然と減らせます。そして酢の物はそれ自体がカリウム源になります。焼き鳥3本にキュウリとわかめの酢の物を合わせると、ナトカリ比は1.5。カレーライスに無糖ヨーグルトを添えれば1.1まで下がります。鶏の唐揚げも、カット水菜とカボチャの煮物を組み合わせればナトカリ比0.9という驚きの数字が出ます。数値が1を切るとより理想的な状態に達するわけですから、何を食べるかより、何と一緒に食べるかが重要なのです。

 逆に気を付けてほしいのが麺類です。かけうどんにとろろ・わかめ・生卵を合わせてもナトカリ比は2.5と高い。汁を飲み干せばさらに悪化します。麺類はそれ自体、塩分が多い上にカリウムを補いにくい。うどん・ラーメン・そばを食べたときは、食後に野菜や豆腐を積極的に取ることを忘れないでください。

 私は患者に「カケゴトはやめなさい」と言っています。調味料を「かける」のをやめようということです。餃子ならラー油とお酢だけ。焼き鳥は素焼きに七味やこしょう。納豆もいい食材ですが、付いてくるタレは捨てること。からしや七味はいくら使っても構いません。塩分のないもので「パンチ」を出す工夫をするわけです。

 刺身やすしを食べるときは醤油をつけない。これだけでも塩分摂取量は大きく変わります。すし飯にはすでに酢と塩が入っているので、醤油なしでも十分に味があります。刺身はわさびを表と裏にたっぷりつけると、ツンとした辛みが醤油の代わりになって、しっかりした味わいになる。これは、患者さんに教わったのですが、試してみたら本当に素材の味が分かりやすくなるんです。

 コンビニ弁当でも、余計なタレや醤油は使わない。お新香も残すようにしましょう。最初は物足りなくても、2週間続ければ舌が慣れてきます。ちなみに、コンビニ食が避けられないときは、バナナ、豆腐、枝豆、ナッツなどを組み合わせるのも忘れないように。

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