「会社を愛していたが、社員は愛していなかった」――名門企業を衰退させたカリスマ経営者が愛していたのは何か?

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 目上の人間から「愛国心」や「愛社精神」が大事だと言われると、何となく反発したくなるのが人間の性(さが)というものだろう。一方で、国や会社などの共同体を維持していくためには、何かしらの仲間意識が必要とされるのも、また事実である。では、どうすれば共同体内にそのような一体感を生み出すことができるのだろうか?

 文化人類学の世界では、人々をまとめ上げる仕組みである「トーテミズム」の研究が積み重ねられてきた。かなり大雑把に説明すると、動植物を象(かたど)った紋様を共同体の印、すなわちトーテムとし、その印の下に仲間を作り、独自の婚姻規則を共有したり、生活を助け合ったりする。...

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