LINEのやり取りは“午前11時から19時”…現役ヤクザが明らかに怪しい“ロマンス詐欺”にカネを騙し取られるまで 「俺がヤクザだってことで迷惑をかけるんじゃないかと悩んでいた」

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 前編【まさにリアル「ラヴ上等」…現役ヤクザがマチアプで“仙台在住の女性デザイナー(28)”との純愛にハマるまで 「独立資金が300万円足りないの…」への驚きの反応】からの続き──。現役暴力団員のAさんはマッチングアプリで28歳の「玲葉」と知りあった。彼女の好きな食べ物や音楽のジャンルから、周囲は「何か目的があって、中国人であることを隠しているのでは?」と心配する。さらにデザイナーの玲葉は個人ブランドを立ち上げようとしており、資金が300万円足りないという。【藤原良/作家・ノンフィクションライター】(前後編の後編)

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 仙台に住む玲葉は日々の仕事があるし、独立に向けた準備で忙しい。東京のAさんのほうも組事でスケジュール的にあまり自由が利かなかったことから、ふたりが直接会うのは先送りにするしかなかった。

「やっぱり中国人じゃないの?」と知人が言うと、Aさんは、

「だったら、なんで仙台なんだよ? 中国人の詐欺師だったらわざわざ仙台在住にしなくてもいいだろ? こっちが東京在住ってのは俺のプロフィールを見て最初から知ってるんだから、話を合わせてむこうも最初から東京在住にしといたほうが都合がいいだろ?」

 と持論を展開するばかりであった。

「仙台に本社を構えるアパレルブランドにデザイナーとして勤務している」という玲葉は、平日は毎日午前11時からAさんへのLINEメッセージを始める。いつもランチの写真を送ってくる。そして、夕方の19時頃になると「またあしたね♪」とLINEを閉じる。

 Aさんは、これまで何度か夜中にLINEメッセージを玲葉に送ったことがあったが、その時間帯での玲葉からの返信は過去一度もなかった。

 そして、翌日の午前11時からまた玲葉とのLINEメッセージのやり取りが始まるのだ。日曜日は「両親の相手をするから返信できません」といつも決まってLINEは中断された。

「共同経営者になってもらえませんか?」

 考えてみれば、玲葉のLINEは日曜が完全な休日で、平日の午前11時から19時頃までしかやり取りが行われない。まるでシフト勤務の“チャットレディ”や“テレアポレディ”のような規則正しいスケジュールでAさんとLINEをしていた。

 しかもアパレルブランドで働くデザイナーとは思えないスケジュールでAさんとのやり取りをずっと続けていた。

 そして、玲葉とAさんがマッチングアプリで知り合ってから約2カ月半が過ぎた頃、

「独立の準備が順調に進んでいますが、まだ資金が足りません。以前にお話した時は最低でも300万円でしたが、今は両親の協力もあって残り100万円程となっています。共同経営者になっていただく案も含めてご相談に乗って貰えますでしょうか?」

 と玲葉からLINEが届いた。

 Aさんは「自分は現役の暴力団員です」とカミングアウトすべきかどうか悩んだ。なぜなら現在の状況は、単なる金銭スポンサーではなく、新しく立ち上げようとしている会社の共同経営者候補として選ばれているからだ。ここでAさんが正体を明かさなければ、後々、玲葉に迷惑をかけることになってしまうかもしれない。

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