中国にパンダ返還後も「訪問客数はむしろ増加」 和歌山県が「観光客動態調査」を公表 地元・白浜町が「ゼロ・パンダ」の影響を受けなかった“納得の理由”
「安堵しました」
「この数字には安堵しました」
と語るのは、白浜町観光課の担当者である。
「もちろん、業種や業態によっては大きな影響を受けた方もいるはずです。ですから、パンダ返還の影響がなかったとはもちろん言えません。ただ、月ごとに違いはありますが、年間の町全体の観光客数を一昨年と昨年とで比較すると、大きな変化があったと言える結果になっていなかったのは事実です」
もっとも、この数字には注意も必要だ。パンダ4頭が返還されることが報道されたのは、昨年4月下旬のこと。そこから返還される6月末までの間、アドベンチャーワールドには“見納め”をするための客が押し寄せ、著しい入場者数増となったのだ。こうした“駆け込み入場”が、昨年の総入場者数を押し上げたのでは、という見方もあるが、先の担当者は言う。
「確かにその影響はあると思います。実際、観光客動態調査を見ても、昨年の5、6月は町全体の観光客数が例年に比べ大幅に増加しています。そしてその翌月の昨年7月は、逆にかなり観光客が少なかった。これは“駆け込み”の反動と見られます」
とはいえ、
「その後です。パンダがいなくなったものの、昨年8月は海水浴客が好調だったこともあり、その前年より観光客は増えた。そして、海水浴シーズンが過ぎたその後の9~12月も、町全体での観光客数は一昨年とほとんど変わらず、堅調な数字で推移しました。つまり、前半の貯金だけで全体の数字が上がったわけではなかったのです」
観光客動態調査を見ても、確かにパンダがいなくなった後の昨年9~12月、白浜町や、白浜温泉などの観光地には月で22万~27万人が訪れているが、月によってはパンダのいた一昨年と比べて増加している月も。減少した月でも、最大で4%程度のマイナスに踏みとどまっていたのだ。
今年は180%増
一昨年8月のお盆の時期に、宮崎県沖で起きた最大震度6弱の地震に関連し、気象庁が史上初の「南海トラフ地震臨時情報」を発表した。これを受けて、白浜町では白良浜など町内の海水浴場を一週間閉鎖した。一方で、昨年はそれがなかったため、増加にはこの影響があるのでは、との指摘もあるが、
「確かに浜は閉めましたが、それ以外の施設は開いていましたからね……。年によっては台風の接近などで同じように一週間ほど海水浴が出来ないこともありますから、観光客の動態という点から見ると、それほど特別な影響を与えたという認識はありません」
むしろ、今年、つまり令和8年の観光客数の統計はまだ出ていないが、昨年を上回る好調である可能性が高いという。
「町で集計した数字によりますと、今年7月の白良浜の海水浴客数は昨年より150%、8月は180%も増えていました」
天候に恵まれた上、新たに設置された海上アスレチックが人気を集めたりしたことが要因と見られるという。
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