「カネが賭けられないならもう行かない」 アミューズメントカジノ「換金できるコイン」付与終了でポーカーブームは終焉か 懸念されるアングラ化
ポーカー大会中に警察官が踏み込んできた
このような風紀の乱れを警察が放置するわけがない。昨年12月、警視庁は都内のアミューズメントカジノ80店に初めて立ち入り検査に入り、6割に当たる46店舗で84件の風営法違反があったと指導。新聞・テレビは「ウェブコインに違法性がある」と報じた。そして今年7月21日、警察庁は「賭博は犯罪です」と書かれた啓発ポスターを発表した。
〈アミューズメント遊戯か犯罪か〉〈現金じゃなきゃいい?!〉〈選手じゃないのに選手契約?!〉〈本当にスポンサーなの?〉(ポスターに書かれていた文言)
「アミューズメントカジノでのウェブコインの付与はアウト」とはっきりと示したのである。そして9月7日、ウェブコインの運営業者は10月末で店舗でのコインの付与を終了すると発表した。
さらに業界に衝撃を与えたのは、7月26日、兵庫県で行われたポーカー大会中に起きた出来事だった。
「3日間の日程の最終日、会場に兵庫県警が入ってきて風営法違反を指摘。トーナメント中だったにもかかわらず、中止に追い込まれたのです。これまで一時的に会議場などを借りて行われるポーカー大会は継続的に営業している店舗での営業と違うことから、風営法は適用されないとされてきたのですが、アミューズメントカジノと同じ営利性・継続性がある風営法営業とみなされたようです」(同)
8月に岡山県で予定されていたポーカー大会も同様に警察に違法性を指摘されて中止に。さらに9月、日本で2番目に大きいポーカー大会『WPT TOKYO』が年末に予定していた大会を「リスクを完全に排除した状態で開催できない」として中止すると発表した。
一方、日本最大のポーカー大会「JOPT」(Japan Open Poker Tour)は、「事前に所轄警察の指導を受け安全に開催できる体制を整えている」(JOPT関係者)として、この連休や年末に予定通り開催するとしている。
引いていく愛好家と深みから脱せない若者たち
まだ何がセーフでアウトかはっきりしていない面もあるが、こんなにも締め付けが厳しくなってしまえば、熱が冷める愛好家が出てくるのは必定だろう。
「コンプラ意識のある人ほど『ポーカーはたまに休暇を使って海外カジノに行った時でいい』と国内での遊びを控えるようになっている」(前出・店舗関係者)
だが、中には合理的な決断ができない「大人」もいる。身の丈が合わないギャンブルにハマってしまった若者たちだ。
「ギャンブル中毒になってしまったプレイヤーは、泡銭を欲しさに毎日ポーカーをしたくてたまらなくない。そんな需要を見込んでアングラ化していく店舗も増えていくのではないか。警察の指導に従えば客が来なくなるし、無視すれば摘発のリスクが高まる。痛し痒しです」(同)
業界団体は「健全化を目指す」としているが、そもそもポーカーはカジノゲーム。賭けないギャンブルが面白いわけがない。警察と業者とのイタチごっこはまだ続きそうだ。
前編【「子供の教育資金500万円貯金失い借金200万円」アミューズメントカジノでギャンブル依存症が再発 50代会社員を救った「老いた母の涙」】では、「賭けないポーカーなら大丈夫ろう」とアミューズメントカジノに足を踏み入れたことがきっかけで転落してしまった50代会社員の告白が読める。










