「周囲のアドバイスを聞くタイプではない」阪神・藤川監督 こだわり過ぎる選手起用と“上から目線”にOBは「もっと肩の力を抜いたら」

スポーツ 野球

  • ブックマーク

 セ・リーグ首位に立つ阪神が苦しんでいる。15日の中日戦(甲子園)で1-4と敗れ、今季ワーストの7連敗。17日の広島戦(甲子園)で2週間ぶりの白星をあげて優勝マジックを「13」に減らしたものの、2位巨人とのゲーム差は1と依然首位陥落の危機にある。ここに来て阪神ファンからも藤川球児監督(46)の采配や発言に対する批判の声が高まっており、異様な緊張感に包まれている。

***

分かる人が分かればいい

 15日の中日戦。同点に追いついた直後の6回にマウンドに上がった石井大智がサノーに勝ち越しの2ランを浴びると、阪神ファンで埋まった甲子園は静寂に包まれた。石井は春季キャンプ中の左アキレス腱断裂から復帰3試合目の登板で、万全の状態とは言えない。責めるのは酷だろう。

 むしろファンの批判の矛先は藤川監督の采配に向けられた。1点差を追いかける4回1死満塁の好機で代打に糸原健斗を起用したが、二ゴロ併殺打に。糸原はこの試合まで14打数1安打で打率が1割にも届いていなかった。結果論になるかもしれないが、俊足の高寺望夢、熊谷敬宥なら併殺打のリスクが低い。立石正広なら外野に犠飛を期待できる。

 メディア報道によると、藤川監督は「自分たちに制限をかけながらする野球の中ですから、思い切りが薄れたりする苦しさもあると思いますけど、チームのためにやってくれていると思います」と試合後にコメントしたという。

「藤川監督の姿勢は一貫しています。『分かる人が分かればいい』というコメントで、万人に理解してもらおうという考えはない。チームの内部情報を明かしたくないという意図があるのかもしれませんが、選手個人の活躍ぶりを質問しても、『見た通りじゃないですか』、『いいじゃないですか』などそっけない。抽象的なコメントのオンパレードなので、何を伝えたいかが分からない」(阪神を取材するライター)

昔から変わらない

 藤川監督は現役引退後に解説者を務め、鋭い洞察力と理論的な発言で野球ファンに好評だった。監督になると発言に神経を使わなければいけないことは理解できるが、当時とのコメントのギャップに戸惑うファンは多いだろう。ただ、かつて阪神でチームメートだった球団OBは違った姿勢を示す。

「僕から見れば、球児は昔から変わらないです。ああ見えて、頑固なんですよ。現役時代から自分の信念を貫き、周りのアドバイスを聞くタイプではない。それぐらいの我の強さがあるから、『火の玉ストレート』を貫いてリリーバーとして活躍してきたとも言えます。ただ、監督という立場になると強すぎるこだわりが裏目に出ることもある。阪神の監督は独特の重圧があると思いますが、もう少し肩の力を抜いて柔軟になった方がいいかなと感じます」

次ページ:発言もどこか他人事

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。