「あぶない刑事」に岩井俊二監督の「野心作」も…過去の名作が「4Kリマスター版」で次々と蘇るのはなぜか “中高年層の集客”だけではない事情も
あの名作が4Kで
岩井俊二監督(63)の1996年公開の名作映画が、「スワロウテイル 4Kリマスター」として9月4日から劇場公開される。
円が世界で一番力を持っていた頃の架空都市・円都(イェンタウン)を舞台に、移民たちのたくましい生き様を描いた同作。当時、33歳の若手映像作家だった岩井監督にとって、故・中山美穂さん主演の「Love Letter」に続く長編映画第2作。三上博史(64)、歌手のChara(58)、伊藤歩(46)、江口洋介(58)、渡部篤郎(58)、山口智子(61)、大塚寧々(58)、桃井かおり(75)らが出演した。
音楽監督の小林武史氏が手がけ、Charaがボーカルを務めた劇中バンド・YEN TOWN BANDの主題歌「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」はミリオンヒットを記録した。
「当時としてはかなり斬新な作品で、日本が舞台なのに、セリフは英語や中国語が飛び交うカオスな世界観。映像のみならず、小林氏が手がけた音楽の使い方も絶妙。日本映画界に新風を吹き込み、岩井監督の存在を世に知らしめた作品になりました。その一方で、作中で小学生が偽札を行使するシーンが理由で、映倫のR指定となった“問題作”でもあります。それでも、配給収入(=映画の興行収入から映画館側の取り分を差し引いた、配給会社の取り分)は6億円とヒット。4KリマスターもR15+となっていますが、当時、劇場で見た人も、配信でしか見たことがない人も足を運ぶと思われるので、それなりの収益が見込めそうです」(映画業界関係者)
9月25日には、いずれも岩井監督作品の「undo」(94年)、「PiCNiC」(96年)が4K上映されるだけに、“岩井ブーム”が再燃するかもしれない。
また、8月21日には、大手映画会社・東映が公式サイトで、舘ひろし(76)と柴田恭兵(75)が演じる破天荒な刑事コンビの活躍を描いた人気シリーズ「あぶない刑事(あぶデカ)」のテレビ放送開始から40周年を記念したプロジェクト「ABDK40+(アブデカフォーティープラス)」の立ち上げを発表。
その第1弾として、これまでの劇場版6作とスペシャルドラマ1作の計7作を4Kデジタルリマスター版、ならびに4DX版で上映することを発表。公開スケジュールなどは今後、発表されるという。
「『あぶデカ』は派手な銃撃シーンやカーチェイスなど、音響効果がふんだんに使われているので、体感型の4DXと相性がいいのでは。とはいえ、4DX上映は若い人向けの作品が圧倒的に多い。『あぶデカ』ファンの中心層は40代後半以上だと思われるので、大音量が苦手という人は4DXを避け、4Kリマスターで楽しんだ方が良さそうです」(映画担当記者)
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