両リーグワースト“33被弾”で崖っぷち…カブス「今永昇太」が“深刻な一発病”でポストシーズン登板も危機的状況に

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働き者ではあるが…

 今永の不振を証明するようなデータも見つかった。33本。何の数値かと言えば、今季ここまで今永が食らった被本塁打数だ(8月31日現在)。

 被本塁打33はアスレチックスのジェフリー・スプリングス(33)と並び、両リーグトップという不名誉な数値だ。「被本塁打」というと、コロラド・ロッキーズの菅野智之(36)が思い浮かぶ。菅野が昨季献上した33本はア・リーグワーストであり、今季もすでに27本を献上している。彼もこの課題を克服できていないが、今永は菅野以上に打ち込まれていたわけだ。

「今永はチームで2番目に多い150回3分の1を投げています。彼に批判的なニュースを載せた『Cubbies Crib』もWorkhouse(働き者の意味)だと、その点は認めていました。でも、終盤戦に入って被本塁打が増えたのであれば、Workhouseの代償と言えますが、そうではないんです。7月は4試合に先発して22イニング以上を投げて、被本塁打は2本でしたが、それ以外の月は満遍なくホームランを打たれています」(前出・同)

 5月には6試合35回3分の2を投げて、被本塁打数は10。そして8月は11本を献上している。この被本塁打の多さは、オフの去就問題にも影響してきそうだ。

「昨年オフ、今永はクオリファイング・オファー(以下=QO)を受け入れ、米国の野球ファンを驚かせています」(米国人ライター)

 QOとは、フリーエージェント権を取得した選手に対し、現所属球団が提示できる1年間の契約制度だ。その提示年俸額はメジャーリーグ全体で見た年俸ランキングの上位125選手の平均額で、25年オフでは2202.5万ドル(約33億375万円)だった。提示された側の選手は10日のうちにそれを受けるかどうかの返事をしなければならない。制度の説明では「球団が手放したくない選手に対して」となっているが、断る選手のほうが圧倒的に多い。断れば他球団との交渉も可能となり、元の球団と契約しても構わないルールになっているからだ。

 しかし、今永の場合は状況が違った。彼は23年オフ、4年5300万ドル(約80億円/レートは当時)でカブスと契約した。この4年契約が基本線となっていたが、2年目のシーズンを終了した時点でカブスには4年契約を5年に延長するかどうかを決めることができ、「延長する」のであれば、3年目と4年目に支払われる計3000万ドル(約45億円)を「26年以降3年5700万ドル」にアップする約束になっていた。

「カブスは今永に対し、4年契約を5年に延長する評価をしませんでした。5年に延長するかどうかの返事をしなければならない契約だったので、QOを提示したのです。QOの契約は1年です。『今永はいらない』と判断されたとも解釈できます。でも、金銭面だけを考えれば、24年の今永の年俸は900万ドル(約12億6000万円/当時)で、25年は1300万ドル(約19億5000万円/当時)。QOで提示されたのは2202.5万ドル。契約延長となっていたら3年5700万ドルなので、年平均1900万ドルの計算です。今永にとって契約延長とならなかったのは悔しかったでしょうが、QOの受け入れが一番の昇給でした」(前出・同)

野球人生のターニングポイント

 今永が残留を選択した理由はカネではない。今永はDeNA時代から「投げる哲学者」とも呼ばれ、シーズン中は野球以外で神経を使うことを嫌がっていた。移籍すれば、チームの方針も変わり、生活環境も異なってくる。2年間慣れ親しんだ球団で仕切り直し、去就については改めて考え直すと決めたという。

「昨季後半から増えた被本塁打数ですが、球速のダウンが原因だと指摘されています」(前出・同)

 昨季のカブスはワイルドカードでポストシーズンマッチに進出したが、最初の対戦相手であるサンディエゴ・パドレスに敗れてしまった。今永も登板したが、計6回3分の2を投げて3本塁打を打たれ、敗因の元凶のように叩かれている。「一発病」が治らなければ契約の延長はないというのが大方の意見である。

 もちろん、「Workhouse」として評価する声もあるが、菅野がロッキーズと契約したのは、キャンプイン直前の2月10日だった。今オフは新・労使協定の話し合いがこじれ、球団業務も停止するロックアウトは免れないとも言われている。今永にとって「9月」は野球人生のターニングポイントともなりそうだ。

デイリー新潮編集部

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