ヤクザ”規制緩和”はトクリュウのおかげ 分裂騒動から10余年、6代目山口組「特定抗争指定の全面解除」後控えるビッグイベント

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捜査当局の本音

 こうした指定解除をめぐる動きが取りざたされているもう1つの背景として、「捜査リソースの選択と集中」という思惑も透けて見える。現在、警察当局が組織犯罪で壊滅戦略のターゲットとしているのは市民生活を震撼させている「トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)」であることは言うまでもない。

「これまでの厳格な暴対法や暴力団排除条例の運用により、暴力団は資金源を絶たれて勢力数は激減しました。注力すべきは旧来のピラミッド型組織を持つヤクザではなく、SNSを通じて離合集散を繰り返して闇バイトによる強盗や特殊詐欺を働くトクリュウであり、警察としては一刻も早く捜査員や予算をそちらへ集中させたいという本音があります。一部、ヤクザにひもづくトクリュウも存在しますが、それはそれで別途取り締まればいい。現実問題として抗争事件を起こさなくなったと判断されればヤクザへの特別規制を解除し、トクリュウ対策という時代や社会の要請にこれまで以上に応えていく構えなのでしょう」(同)

「全面解除」後に

 そして、この「全面解除」に続くイベントとして遠からず予想されるのは、6代目山口組の「代替わり」だ。まず昨年4月の段階で、組織運営を担ってきた髙山清司若頭が相談役となり、竹内照明若頭補佐が昇格した。若頭の交代は20年ぶりのことだった。

「すべての特定抗争指定が解除されれば、これまで無人状態となっている神戸市灘区の総本部、通称・篠原に再び全国の直系組長たちが集まり、公式な行事を開催できるようになるわけです。6代目山口組にとって待ちわびた1日になることでしょう」(先の竹垣氏)

 これまで6代目山口組の定例幹部会や司組長の誕生日会は特定抗争指定されたエリアを避けるべく、2次団体である瀬戸一家の本部(愛知県瀬戸市)などで集まることを余儀なくされてきた。

「総本部への帰還は節目であり象徴的な意味合いを持つはずです。長年の抗争に対して司6代目が勝利宣言を行って、7代目へと正式に跡目を譲るには好適なタイミングであることは間違いありません」(先のデスク)

 特定抗争指定の解除から始まる情勢の変化は、1つの時代の終焉と新たな犯罪形態に対する治安当局の戦いの始まりを告げている。

デイリー新潮編集部

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