コミケ「コスプレ写真集2000円は高い?」論争 「ほぼ利益なし」「愛だけ」「日本は安すぎ」レイヤーたちの懐事情

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 コスプレ写真集に2000円は高いのか――。8月15、16日に東京ビッグサイトで開催された「コミックマーケット108」を前に、Xではそんな議論が盛り上がった。

「40ページ程度の薄い写真集に2000円は高い」といった声がある一方、コスプレイヤー側からは「制作費を考えればむしろ安い」と反論が相次ぎ、「そもそも同人活動で利益を出していいのか」という同人のあり方を問う人まで参入し、ちょっとした論争になった。実際、Xのトレンドにも「C108コスプレ写真集2000円価格に賛否」として取り上げられている。

 では、本当に2000円は高いのだろうか?

 まずはC108で頒布されたコスプレ、オリジナル作品の「同人写真集」の価格を調査した。イベント後の通販価格も含まれるため会場価格と必ずしも一致しないが、同人誌や同人グッズの通信販売が行われる「BOOTH」ではC108関連の写真集が500件ほど掲載されている。

 1000円程度の商品もある一方、2000円の作品、中には4000円を超えるものもあった。少なくとも2000円は、現在の同人写真集として突出した価格とは言いにくい。

「撮影で10万円を超えることも」

 実際、夏コミに参加したコスプレイヤーにも話を聞いた。

「2000円は高いと言っている人は、そもそもコスプレ写真集をあまり買わない層なのかなと思います。普段から買っている人にとっては、2000〜3000円という価格はそこまで特別ではないはずです」(きのぴーさん)

 そもそも写真集を作るには、写真集の印刷代はもちろん、コスプレやウィッグなどの衣装代に撮影するスタジオ代、さらにカメラマン代と多くの費用がかかる。

 グラビアアイドルとしても活動する柚乃りかさんによれば「衣装のレンタル代やヘアメイク代、スタジオ代、カメラマンさんへの費用などがかかって、一度の撮影で10万円を超えることもあります」という。

 中国出身のコスプレイヤーの有栖川光織さんは、この日2000円、3000円の写真集を頒布していた。「いい作品を作ろうとすると本当にお金がかかります。だから2000円でも全然高くはないです。正直3000〜4000円くらいは欲しいです」と話す。

 しかも、折からの物価高が直撃している。

 日本製紙は今年7月21日出荷分から印刷・情報用紙を15%以上値上げ。大王製紙も7月から15%、王子製紙も8月から15%以上の価格改定を打ち出した。各社は原燃料や物流費、人件費などの上昇を理由に挙げている。まさに夏コミ直前、写真集の材料となる「紙」そのものが値上がりしていたのだ。

 紙メーカーの値上げは、同人誌専門の中小印刷所をも直撃している。2026年4月下旬以降、印刷費の急騰がSNSでトレンド入りするほど話題となり、サンライズ印刷や大陽出版、シメケンなど複数の専門印刷所が相次いで価格改定を発表した。

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