コミケ「コスプレ写真集2000円は高い?」論争 「ほぼ利益なし」「愛だけ」「日本は安すぎ」レイヤーたちの懐事情

  • ブックマーク

それでも彼女たちはなぜ作るのか

 時に赤字になることもある同人写真集をなぜ作るのか。コミケ参加者に聞くと共通するものが見えてきた。

「儲けるためだけにやっているわけではなく、作品作りや自己表現の意味合いが大きいですし、ファンの方が会いに来てくれることも続ける理由になっています」(柚乃りかさん)

「私にとっては完全に趣味の延長線上で、こういうイベントに参加することや、自分のやりたい作品を作ること自体が楽しいんです」(青山ひかるさん)

 2000円が高いか安いかは、最後は買う側が決めることだ。ただ、その2000円の一冊が、必ずしも「儲かるから」作られているわけではないことは、今回の取材からよくわかった。

「いい写真が撮れると嬉しいですし、みんなにも見せたくなる。自分にとってもいい記憶になる。本当に愛だけで頑張っています」

 有栖川さんのその一言が、コミケで写真集を作り続ける人たちの気持ちを最もよく表しているように思えた。

徳重龍徳(とくしげ・たつのり)
ライター。グラビア評論家。ウェブメディアウォッチャー。大学卒業後、東京スポーツ新聞社に入社。記者として年間100日以上グラビアアイドルを取材。2016年にウェブメディアに移籍し、著名人のインタビューを担当した。その後、テレビ局のオウンドメディア編集長を経て、現在はフリーライターとして雑誌、ウェブで記事を執筆している。著書に日本初のグラビアガイドブック「一度は見たい! アイドル&グラビア名作写真集ガイド」(玄光社)。noteでマガジンを連載中 X:@tatsunoritoku

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。