視聴率好調の「大空港」で話題の“入管” …バラエティ番組で“入国審査ブース”を体験させるウラに見え隠れする“広報戦略”
単純労働者容認に転換
「大空港」と「火曜の良純孝太郎」はともに同じテレビ朝日系列だけに、ドラマの番宣も兼ねたと見ることもできるが、法務省関係者は「別に理由があるんです」と打ち明ける。
ドラマの宣伝文句では「最強の門番」「日本の平和と安全を守るために奮闘」などと謳い、入管がいかに不法入国する“不良外国人”と対峙しているかが強調されている印象が強い。実際、国際空港という水際で、不良外国人と相対する“中核”が入管である。法務省を平成の半ばまで長く取材した元新聞記者の男性はこう話す。
「入管といえば、法務省内にあった入国管理局のことだと思っていたけど、知らない間に法務省の外局として独立し、出入国在留管理庁と名前も変わっていたのは最近まで知らなかった」
昭和期の入国管理局は、単純労働の外国人は就労ビザの対象外にして、不法就労として徹底的に取り締まっていた。
「ですが、平成に入るとバブル期に『日本人の若者が仕事を選り好みして集まらない』という深刻な人手不足に陥り、単純労働を事実上容認する“抜け道”のような形で『技能実習制度』を導入。法務省は入管法の改正に踏み切りました」(同元記者)
その後は終わりの見えない少子化の影響が徐々に顕在化。現役世代の急減という新たな人手不足が生じ、それを補うため、外国人労働者がさらに増加し、入管の審査業務や管理業務も肥大化した。一方で、バブル後の「失われた30年」で、頼みの綱の外国人の賃金は減少という悪循環に陥る。2018年、当時の安倍政権下で菅義偉官房長官(77)は、外国人労働者から「選ばれる国」を目指す方針を発表。単純労働の公式解禁へと政策転換し、翌19年、「特定技能制度」を新規導入するとともに、肥大化した業務量に対応できるよう、入国管理局を法務省の外局として格上げし、500人を増員。独立させたのだ。
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