「年俸3000万円で国家に人生を売った太田ちゃんしか信用できない」 VIVANTで気になってしまう別班の活動費
夏の別班祭りが始まった。TBSが番宣ラッシュで大騒ぎ、週明けに古参メディアが流すネットニュースも別班だらけ。これだけ盛り上がる作品はそうないが、「VIVANT」を見たことがない人も結構いる。ともあれ、一部の人と赤坂界隈が待望していた続編がスタート。あ、遠目で無関心を装う書き方だが、堺雅人を堪能するという意味では、私も心待ちにしていた。地上波ドラマの出演は数年に1度、それこそ五輪かうるう年級の寡作俳優だからね。本心を言えば、国家や大企業の命運を背負わされる英雄ではなく、映画「平場の月」で演じたような町工場勤務の地味な中年を演じる堺が好きなんだけどな。ま、夏祭りだし。みこし担ぐわよ。
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堺が演じる乃木憂助、表の顔は大手・丸菱商事勤務だが、うだつの上がらないサラリーマン。真の姿は自衛隊直轄の非公認部隊、通称別班の諜報員。凄絶な訓練を経て、超人的な記憶力と膨大な知識、鋭敏な感覚と洞察力、多彩な言語能力で国家の安全を守る極秘エージェントという役どころ。
エージェントっつったら、腕力や戦闘力を主軸に描く作品も多いが、乃木は知力と危機回避能力がメイン。そもそも諜報員が派手で目立ち過ぎる時点で「え?」と思うのだが、乃木はアジア地域で溶け込む・紛れ込む・違和感なし。堺の特性すべてを生かした役である。
乃木の中には、苛烈な幼少期のトラウマで生じた別人格(イマジナリーフレンドとも)のFもいる。声音や態度だけでなく、表情筋とまなざしで演じ分けている。
堺の話だけで半分書いちゃった。ええと、国際的なテロ組織テントのリーダーが実父(役所広司)で、日本国家に捨てられた元公安の警察官だったという悲劇。テント解体に向け、秘密裏に彼の暗殺を実行。ところが、別班員数名が何者かに拉致され、その行方を追う乃木、という始まりのシーズン2。
公安外事の野崎守(阿部 寛)の協力で、キュートな剛腕・ドラム(富栄〈とみさかえ〉ドラム)や、警視庁サイバー犯罪対策課の東条翔太(濱田 岳)、天才ハッカー・太田梨歩(花岡すみれ)と共に、別班員を拉致した被疑者を追う。今回は別班の司令(キムラ緑子)もAIハヤトを重用している。あれだね、大画面AIが出てくると途端に昔の特撮っぽくなる。確実に人知を超え始めたAIだが、映像にすると古臭くなるのね。
それはさておき、毎回仲間や味方と思っていた人間が「まさかの!」疑惑やら裏切りやらを引っ提げてくる、飽きさせない展開に。シーズン1では太田との不倫&薬物疑惑をかけられていた丸菱商事の長野利彦専務(小日向文世)がまさかの老別班。公安外事で野崎の部下・新庄浩太郎(竜星 涼)がまさかの国外逃亡(タイ人富豪男性の恋心を利用)。なんと疑わしきは東条と野崎も、とたたみかけるうまさ。
もう、年俸3000万で国家に人生を売らざるを得なかった太田ちゃんしか信用できないよ。具体的な金額が出ると、余計気になるのが別班の活動費。結構かかるよね、人件費とか。防衛費からと思うと、乃木ばりに鼻に皺が寄ってしまう。



