ヘンリー王子とメーガン妃が再び「英国在住」に 別れを悲しまない米国と、困惑ムードしか漂わない英国の事情

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米国で地に落ちた名誉

 王子夫妻は2020年3月の公務をもって英王室から“離脱”し、自活を前提とした米国での新生活を選んだが、同時に一連の“暴露”が始まった。

 英王室内の人種差別的発言を明かすテレビインタビュー、Netflixドキュメンタリーの配信、ヘンリー王子の自叙伝『スペア』出版――米国では当初、王子夫妻を好意的に見る向きもあったが、そのうち「またか」の空気が流れ始めた。傷を受けたことはたしかでも、「向こうが悪い」と言い続けて周囲の共感を失う過程は一般人と同じである。

 米国における転換点の1つは、配信大手SpotifyおよびNetflixとの巨額契約とその失敗だった。王子夫妻はコンテンツ制作ビジネスを自活の柱にと考えていたが、作品はどれもお粗末すぎる内容。Spotifyに至っては契約した制作本数を満たさず、同社幹部から「詐欺師」呼ばわりされたこともある。

「ハリーは私が今まで見た誰よりも尻に敷かれている」「ハリーはひどく利用されていると思うし、いつか後悔するだろう」と発言したのはトランプ大統領だった。ヘンリー王子の米国ビザを巡る論争にも言及したことがあり“不仲”は明白。英国での長期滞在を決断した背景として、トランプ氏の影響もあるのではという推測もある。

 ことあるごとに評判が下がり、面倒なイメージが定着してしまった2人だけに、米国から別れを惜しむ声は聞こえてこない。あるセレブは2人の“退却”を喜んでいるとの報道もあるが、ニュースとしての優先順位が低くなった現状は無視できない。

歓迎よりも困惑ムードが漂う英国

 では、そもそも好意的な報道がほぼ皆無で、英王室人気投票でもアンドリュー元王子とメーガン妃の最下位争いが定番の地元・英国はどうだろうか。

 メーガン妃批判の総本山こと英紙デイリー・メールは、「王室生活から逃亡して6年後に家族を英国に戻すという衝撃的な決定は、米国を制するという彼らの壮大な計画が失敗したことを認める、これまでで最も劇的な告白と見なされる可能性が高い」と報じた。さすがの言い回しである。

 英メディアは、歓迎よりも帰国にまつわる問題が気がかりなようだ。たとえば警備。ヘンリー王子は米国移住時に引き下げられた警備レベルをめぐり、英内務省を相手に訴訟を起こした。その控訴審で敗訴した2025年、自身の家族が英国を訪れる世界は「想像できない」とまで発言したのに、なぜ長期在住なのか。英首相のバーナム氏は20日、王子夫妻の警備体制は「私的な問題」と述べたが、王室の警備に関する決定権を持たない立場だ。

 現在は王室の敷地内だけ公費による警護がつくものの、ロンドン郊外の新居は「王室の所有ではない」と報じられている。米国のように私設警備を雇用するのか。その費用はどうするのか。王子夫妻は現在のビジネスを継続するものの、儲かっているのかは疑問符が付く。

 顔も合わせないすれ違いが続く兄・ウィリアム皇太子との今後も懸念されている。王室専門家たちの多くは改めて、皇太子の怒りが解ける可能性を否定。加えて、海外訪問など王子夫妻が行っている“一般人以上ロイヤル未満”の行動が継続されるのかなど、王室との兼ね合いも火種のひとつだ。

 本人のメリットより周囲のデメリットが大きく見える今回の決断。それが拗れて愚痴と暴露の復活につながらないことを祈りたい。

デイリー新潮編集部

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