崩落止まらぬ「リブゴルフ」今週末で“最後”の可能性…「最終戦キャンセル」を隠し続けたCEO、生き残り策に失敗か

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デシャンボーは我が道を進む

 リブゴルフの苦しい台所事情を、オニールCEOが外部に対してどれほどひた隠しにしたとしても、内部の首脳陣やスター選手にどこまでも隠し切れるものではない。

 リブゴルフの「ビッグ2」の1人であるブライソン・デシャンボーは、リブゴルフに忠誠心を抱いており、たとえリブゴルフが消滅するとしても、「PGAツアーやDPワールドツアーに戻るつもりはない」と言い切っている。そして、自身がすでに着手して人気を博しているYouTubeチャンネルを活用し、自ら大会を開催していく意向を以前から口にしている。

 それゆえ、デシャンボーはリブゴルフに最後まで残った上で、そこから先は我が道を進むと見られている。

 しかし、「ビッグ2」のもう1人、ジョン・ラームには、デシャンボーのような忠誠心は無いと思われている。

 というのも、リブゴルフの窮状が明らかになった途端、ラームはこれまで頑なに拒否してきたDPワールドツアーからの罰金を全額支払い、「リブゴルフ消滅に備えて、早々に次なる戦いの場の準備に入った」と言われているからだ。

「今季最後」の大会どころか

 前述の通り8月5日にオニールCEOが「新たな出資者を得た」などと発表した際は、リブゴルフに2027年シーズンが到来する模様だと報じられたものの、リードインベスターの名前も投資額も契約期間もすべて伏せられていることは、何やら謎めいている。

 そのあたりに「何か」を感じ取ったのか。ラームが今季限りでリブゴルフから離脱し、2027年からDPワールドツアーで戦う意向を固めたことが、英紙によって報じられた。

 昨年末にブルックス・ケプカが去り、今年初めにはパトリック・リードも去り、4月にはPIFという唯一で最大だった後ろ盾を失ったリブゴルフ。8月にはラームを失うことが報じられ、リブゴルフを象徴する大会でもあった最終戦のチーム・チャンピオンシップも、ついに中止せざるを得ないところまで追い詰められた。

 もはや、リブゴルフの崩落は止まりそうもない。リブゴルフの終わりは近いと、ゴルフ界の多くが感じ始めている。

 今週のインディアナポリス大会の開幕前日、オニールCEOは会見に臨んだが、そこでもリードインベスターに関する詳細はやっぱり明かされなかった。噂されている破産申請に関しても「あらゆる可能性を除外しない」と、曖昧な返答をするばかり。

 それでもオニールCEOが口にした「前へ進むべきときだ」という強気の発言は、もはや空虚な響きに感じられる。

 インディアナポリス大会は、今季最後の大会どころか、「リブゴルフとしてのラスト大会になるのではないか?」。そんな声も、聞こえている。

舩越園子(ふなこし・そのこ)
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。1993年に渡米し、在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。『王者たちの素顔』(実業之日本社)、『ゴルフの森』(楓書店)、『才能は有限努力は無限 松山英樹の朴訥力』(東邦出版)など著書訳書多数。1995年以来のタイガー・ウッズ取材の集大成となる最新刊『TIGER WORDS タイガー・ウッズ 復活の言霊』(徳間書店)が好評発売中。

デイリー新潮編集部

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