夢のプロジェクトとも称された「みんなで大家さん」 ついに大阪府と東京都が業務の許可取り消しへ
“もう全部終わり”にしたい
都は、商品の販売会社である「みんなで大家さん販売株式会社」について、同様に指導や監督を担ってきた。2024年6月には「顧客への説明が不十分」などとして1か月の業務停止を命じている。今回、許可の取り消しという重い判断に至ったのは、「前回の処分以降も同じような違反を繰り返しており、会社のガバナンスなどが改善されていない」「問題が起きた場合に備えるための、適切な検証の体制や対応策が講じられていない」ことなどを理由にしているという。
東京都作成の内部資料には、取り消しの処分を行う理由として「投資判断に関して特に重要な事項について確認を尽くしていない」「事業の参加者に誤認を与える書面を交付した」「業務運営態勢の改善は期待できない」などといった極めて厳しい文言が並んでいる。
都のある幹部は、次のように打ち明けた。
「行政側の監督責任を問われることだけは避けたい。事業の詳細をきちんと把握して指導できていたのかいうと、我々としても不備があったと認めざるをえない点もある。ただ、このまま事業の継続を認めているとそれこそ収拾がつかなくなってしまうから、許可取り消しは致し方ない。行政処分の妥当性をめぐって会社側と訴訟もしているが、この問題は許可取り消しを出した時点で“もう全部終わり”にしたいのが本音だ」
責任を取らせるだけのこと
政府関係者によると、「みんなで大家さん」に関しては、法律を所管する国交省と金融庁でも情報は共有されており、大阪府や東京都を含めて内々の打ち合せもすでに実施されているという。そこでは以下の2点が確認されたという。
・みんなで大家さんに関係する事業許可を速やかに取り消すこと
・出資者の混乱を避けるために最大限の措置をとること
もっとも、どこの行政機関も責任回避に走るばかりで、「業者が杜撰だったからこうなった。責任を取らせるだけのこと」(政府関係者)というのが実態なのだという。
では、許可の取り消しは具体的にどのように行われるのか。
法律では、行政が許認可を取り消す場合、対象者の弁明を聞く「聴聞」という手続きが定められている。これは、相手に出頭を求めて意見を述べる機会を設け、その内容を吟味したうえで最終的に処分内容を判断するというもので、運転免許の取り消し処分の際にも行われている。大阪府や東京都の関係者によると、すでに聴聞を実施することは決まっていて、具体的にいつにするかなどの最終的な調整段階だという。
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