夢のプロジェクトとも称された「みんなで大家さん」 ついに大阪府と東京都が業務の許可取り消しへ
踏み込まざるを得ない
大阪府の関係者は匿名を条件にこう厳しく指摘する。
「府としては、ファンド社に対して2024年に業務停止処分を行うなど色々な局面で改善を求めてきた。これまでも様々な問題があったと承知しているが、2800億円以上の大幅な債務超過となれば、監督する自治体としては一番重い処分である許可の取り消しということにまで踏み込まざるをえない」
不動産特定共同事業法では、業者が投資家の財産を長期間預かるという性質上、「財務の健全性が担保されていなければならない」として、債務超過の状態をそもそも認めていない。業者は許可を出している自治体の指導を受けるとともに、年に一度事業報告書を提出しなければならないが、その際は監査法人などがチェックした貸借対照表や損益計算書などを添付する必要がある。つまり事業を継続できる状態にあるかを行政側がチェックする仕組みだ。
ファンド社は、6月末に設定されていた業務報告書の提出期限になっても理由をつけて応じなかった。何度も督促されたあげく7月末にようやく提出に応じたという経緯がある。
現金化の目途はたっていません
前出とは別の府関係者によると、担当部署である住宅建築局建築指導室では、ファンド社の財務状況について「異常である」おそれがあるとして、報告書の提出前から独自に調査を進めていた。そして、業務報告書が出されると、すぐに処分などの対応に動けるよう準備していたという。
「すでに大幅な債務超過に陥っているということは、ある程度予想されていました。許可の取り消しにすぐに動けるよう、関係機関と様々な検討を重ねていたのは事実です。成田での大規模プロジェクトをはじめとして、あちこちで事業がストップしており、出資者への分配金が支払えない状態になっています。所有する不動産が複数あるとはいえ、それらの売却も滞っていて現金化の目途はたっていません。行政の立場としては、運営会社として不適格と判断するほかないでしょう」
一方で、東京都の方はどうか。
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