「女性に触れたくない」男が結婚、妻の入浴姿をのぞいて満足していたら…彼女の“男嫌い”にも秘密があった

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そっけなさすぎる結婚挨拶

 隆行さんは3回目のデートで麗子さんに結婚を申し込んだ。30歳になったばかりの麗子さんは「親が結婚しろってうるさいから、それもいいかも」と笑った。すぐにふたりで麗子さんの実家に行った。

「とんでもないお屋敷でした。おかあさんはすでに病気で亡くなっているとかで、おとうさんだけが迎えてくれた。麗子は、結婚することにしたのと短く報告しただけ。お手伝いさんだという女性がお茶を出してくれましたが、『よろしくね、おとうさん』と言ってお茶も飲まずに立ち上がりました。僕も慌てて後を追った。あんなそっけなくていいのと聞いたら、『いいのよ』と」

 3ヶ月後には麗子さんの実家近くで結婚式を挙げた。兄も弟もいるはずなのに出席した親族は父親だけ。あとは会社の関係者がぞろりと並んでいた。

「うちは両親と妹が参列してくれたんですが、なんとなく異様な雰囲気でね。両親は『釣り合わないけど大丈夫なのか』と心配するし、妹は『私も闇が深いけど、麗子さんって私よりもっと闇の深い女だと思うよ。本当にいいの?』とばかり言っていた。このとき僕は、妹が闇が深いと言っていた言葉を聞き捨てていました」

もちろん麗子さんには触れず

 結婚式を挙げれば新居も新婚旅行の費用も出してくれるんだってと麗子さんが言っていたので、隆行さんはそれに乗っかった形となった。4LDKの広い一軒家、10日間の海外旅行が実現した。

「旅行中も新居で生活が始まっても、もちろん僕は麗子には触れていなかった。でも麗子もそれを気に病むそぶりもなくて。彼女もこれでいいと思っているんだとしか……」

 お小遣いがほしいからと麗子さんは仕事を続けた。妹によれば、「麗子さんは仕事が好きではないし、キャリアにも興味はないはず。ただ、そつなく仕事はこなすタイプ」だそうだ。お小遣い稼ぎというのは本当だったのかもしれない。おそらく生活費も父親から出ていると薄々、隆行さんも勘づいていたが、一応、給料から生活費は渡していた。

「彼女が結婚生活に何を求めているのかはわかりませんでしたが、ふたりでいるときはよく話しましたよ。彼女は観念的な話が好きでしたね。哲学的というか。僕、偶然、大学が哲学科だったので、そういう話をすると興味津々で聞いてくれた」

 妙な夫婦関係だとわかってはいたが、隆行さんにとっては案外、居心地がよかったらしい。

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