「何にも食べていないのに、吐いてしまい…」 被災者が明かす熱中症の恐怖 「救急車を呼んだけど、電話がつながらない」

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「何にも食べていないのに、吐いてしまい……」

「地震が起きた日は、自家用の軽自動車の中でクーラーを入れて過ごしていたんです。夜8時か9時くらいに、ちょっと荷物を運んでいたら立ちくらみがしたんだよね。しばらくすると、吐き気もしてきた。まさかその日は地震が来るなんて思ってなかったから、何にも食べていなかったのに、吐いてしまった。水だけが出てきてね。蒸し暑い夜だったから熱中症かなと思ったんだ」(白丸さん)

 なんとか眠りにつくことはできたが、体調は翌日以降も悪化の一途をたどる。

「もう暑くて暑くて、手足がしびれてきた。地震発生3日目には、顔も真っ青で、普段は125ちかくある血圧が87になっていた。手足は次第にけいれんを始めてね。体温も37.4度あった。体も動かせなくなって何も口にできない。コレはまずいと思って救急車を呼ぼうと電話をかけたんだけどね。回線が混みあっているとかで、何回試しても電話がつながらなかったんで諦めました」(同)

 水道も満足に使えず、白丸さんは安静にしつつ近所などから差し入れられた飲料水を摂取したり、首を氷で冷やすなどして命をつないだ。なんとか体調は回復しつつあるそうだが、身の危険を感じても救急車が呼べないとなれば不安は募るばかりだろう。

週刊新潮 2026年8月13日・20日号掲載

特集「熊本地震 修羅の人間模様」より

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