59歳女性が励む「西に黄色」「長財布」「トイレ掃除」 “単なる迷信”と思いきや、FPからは「お金は増えませんが…」の意外な答え

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意識を定着させる方法としては悪くない

 では、「西に黄色」や「毎朝のトイレ掃除」といった金運アップ術は、まったく意味がないのだろうか。山口さんは「金運アップのおまじないそのものがお金を生むわけではありませんが、“お金持ちになりたい”意識を定着させる方法としては悪くないですよ」と語る。

「毎日トイレを磨いたり、西側に黄色いものを置いたりする行為は、『自分は資産を増やすんだ』という目標を確認するための日々のルーティンになります。掃除をして気持ちが引き締まり、無駄遣いを控えようと思えるなら、それは良い習慣といっていいでしょう。ただし、『トイレを掃除したから宝くじが当たるはず』と棚からボタモチを期待したり、開運グッズに散財したりするようなら本末転倒。おまじないはあくまで気持ちを整えるための手段に過ぎず、それだけで現実の口座残高が増えることはありません」

「占いを見る年収800万」より「制度を学ぶ年収400万」

「着実に資産を増やしている人と話をすると、その方たちは具体的な投資手法やNISAなどの税制・制度の情報をこまめに集めていることがわかります。占いや開運・スピリチュアルの話題はほとんど出ません。金融資産の残高とは、その人の『知識と行動』の結果を表すものです。運頼み情報を眺める時間を、制度や知識を学ぶ時間に充てた人が、最終的にお金持ちになっているのです。順子さんは世帯年収の低さで焦っていらっしゃいますが、『投資をしている年収400万円』のほうが『投資をしていない年収800万円』より、最終的な金融資産残高が多くなることを知っていただきたいですね」

 真剣に資産を増やしたいなら、神頼みではなく、投資の勉強に時間を使うこと。そして開運グッズや宝くじに費やしていたお金は、新NISAのつみたて枠にまわすことをすすめる。

「これからはお金を『推し』だと思って接してみてはどうでしょう。大好きなアイドルやキャラクター(推し)ができたら、誰でもその人のことを詳しく調べたり、どうすれば会えるか勉強したりしますよね? お金もまったく同じです。自分の人生を豊かにしてくれる『推し』だと思って興味を持ち、占いから一歩進んで、新NISAの仕組みや節約のルールを推し活と同じ熱量で学んでみる。『お金が好きだからこそ、正しく知りたい』という気持ちで一歩を踏み出すことが、一番の金運アップになります」

※プライバシー保護のため、記事中の事例は、具体的な状況の一部を変更しています。

今回のアドバイザー/山口京子(やまぐち・きょうこ)さん
1966年名古屋生まれ。金城学院大学卒業。大学在学中から、テレビ・ラジオに出演。2000年にファイナンシャルプランナーの資格を取得。のべ2,500組以上の家計相談を受け、お金と人生の悩みを解決に向けてサポートしてきた。また、家計管理、貯蓄・資産運用のプロとして、金融庁、証券業協会、東京証券取引所の講演会にも出演。2024年には、「KOKUSAIには愛があるプロジェクト in あいち」のメインキャラクターに。『お金も人生も薔薇色!老後計画』(主婦と生活社)など著書多数。

取材・文/鷺島鈴香

デイリー新潮編集部

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