大谷翔平「サイ・ヤング賞」は黄信号から“赤信号”に? 「勝利数」でも「防御率」でもない最大の壁 “無理をさせる必要がない”チーム状況も影響
意外なデータが…
「今季のメジャー前半戦は、大谷がサイ・ヤング賞に選ばれるのではと予想するファンやメディア関係者の声が多く聞かれていました」(前出・現地記者)
投手・大谷は前半戦で14試合に登板し、8勝2敗。防御率1.79、奪三振数95という成績を残している。そのため、多くの米メディアが「サイ・ヤング賞の有力候補」と伝えてきたが、最近になってマイナスな見方も出始めた。それは、ドジャースの所属するナ・リーグの前半戦までの投手成績表に理由があった。
勝利数ランキングでは、12勝を挙げたミルウォーキー・ブルワーズのアーロン・アシュビー(28)がトップで、2位がシンシナティ・レッズのチェース・バーンズ(23)とフィラデルフィア・フィリーズのクリストフェル・サンチェス(29)の11勝。続いてブルワーズのジェーコブ・ミジオロウスキー(24)、ドジャースのジャスティン・ロブレスキ(26)、前巨人でワシントン・ナショナルズのフォスター・グリフィン(30)など6人が10勝を挙げている。
防御率ではミジオロウスキーの1.62がトップで、アトランタ・ブレーブスのクリス・セール(37)、アリゾナ・ダイヤモンドバックスのエデュアルド・ロドリゲス(33)、バーンズ、マイアミ・マーリンズのマックス・マイヤー(27)が上位5傑を占めた。
大谷の防御率は1.79で、2位・セールの2.20より優れているが、ランキング表にその名前はない。規定投球回数に足りていないからだ。メジャーの規定投球回数はチームの試合数とイコール。162試合を行うと、162イニングが規定投球回となる。
また、投球回数ランキングによれば、レッズのバーンズの130回3分の1がトップで、前半戦だけで100イニング以上を投げた投手が24人もいた。しかし、大谷はまだ85回3分の2しか投げていない。そのため、
「このままでは規定投球回数に届かないのではないか。登板回数やイニング数にも制限が掛かるようなことになれば、規定投球回数の到達はさらに厳しくなる」
との見方もされている。
近年、サイ・ヤング賞に選ばれた投手を見てみると、180イニング以上を投げている投手ばかり。救援投手が選ばれたシーズンもあったが、大谷は「先発投手兼DH」の二刀流で出場するため、前半戦は6イニング目処で降板するサイクルだった。「規定投球回数に届かない」との声は「サイ・ヤング賞争いの危険信号」を意味しており、後半戦のいきなりの登板回避もあって、「140イニングから150イニングに届くかどうか」と懸念されているのだ。
奪三振タイトルも…
「大谷の奪三振数は93個ですが、ミジオロウスキーはすでに167個を奪っています。奪三振数のランキングでは、大谷は20位でした」(前出・特派記者)
大谷のサイ・ヤング賞受賞の可能性が囁かれた背景には、インパクトの強さもあった。三振を量産する圧巻なピッチングにファンも魅せられてきたが、このままでは奪三振のタイトル奪取も厳しいと言わざるを得ない。
「ドジャースは後半戦に入っても、カード勝ち越しを常に意識した試合をしてくるでしょう。昨季は地区優勝を果たしたものの、東地区、中地区、西地区の優勝チームのなかでもっとも勝率が低かったため、ワイルドカード枠の対戦チームにまわされ、ワールドシリーズ制覇まで13試合を戦いました。対するブルージェイズは10試合でした。ドジャースはベテランの多いチームでもあり、ワイルドカード枠にまわされるのは絶対に避けたいところ。そのためには大谷に打ってもらうしかありません」(前出・米国人ライター)
大谷も個人タイトルよりも、ベストコンディションで10月のポストシーズンマッチに臨むことを選ぶだろう。日本の野球ファンは「日本人投手初のサイ・ヤング賞受賞」に期待しているが、ドジャースのワールドシリーズ3連覇を天秤に掛けられたら、大谷はそれに抗うことができないはずだ。
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