「トランプ氏」W杯“介入”に選挙関連機関“解体”も…傍若無人すぎて米国の好感度は「中国以下」 対する野党の旗印は過激な「反イスラエル」
「盗まれた選挙」を国民にアピール
窮地に追い込まれたトランプ氏は奇手に打って出た。
トランプ氏は16日、ホワイトハウスで国民向けに演説し、中国が2020年の大統領選以降に2億2000万件分の米有権者データを不正に奪ったと主張し、重要な中間選挙を控えた今、選挙が盗まれるような事態を2度と起こしてはならないと力説した。
ワシントンで予定されている中国との首脳会談は2カ月後に迫っており、トランプ氏の演説は両国の貿易休戦に悪影響が及ぶとの懸念が一部で生まれている。だが、演説は国内向けだとの見方が一般的だ。中国に対する具体的な措置について言及せず、法執行機関に対して不正行為を追及するよう指示したことを明らかにしたのがその理由だ。
トランプ政権が既に行動に出ていたことも判明している。
非営利独立系メディアのProPublica(プロパブリカ)は9日、情報筋の話として、トランプ氏が選挙管理当局を支援する独立連邦機関・選挙支援委員会(EAC)の民主党員2人を解任、共和党員1人の辞任を認めたと報じた。
後にホワイトハウスがこの内容を認める一方、17日付のロイターによれば、EACを1年以上にわたって調査したトランプ政権が2020年の大統領選挙における同機関の対応を問題視し、解任に至ったという。EACがこの選挙を“米国の歴史上最も安全な選挙”と評価したことに腹を立て、お払い箱にしたというわけだ。
“イスラエル離れ”から生まれる不穏な空気
トランプ氏が選挙制度への介入を強める中、野党・民主党内で反イスラエル色が鮮明になっていることも気になる。
米下院で15日、イスラエルに対する数十億ドル規模の軍事支援を阻止する修正案の採決が行われ、民主党議員103人が賛成票を投じた。2年前に同様の採決が行われた際、賛成に回った民主党議員はわずか37人だった。最終的にこの法案は否決されたが、民主党内でイスラエル離れが広まっている状況が浮き彫りとなった。
この動きを主導しているのは、前駐日大使で、次期大統領選への出馬が取りざたされている民主党の重鎮、ラーム・エマニュエル氏だ。ブルームバーグの報道によれば、エマニュエル氏はイスラエルがネタニヤフ首相の下、国際社会で孤立していると指摘し、同国に対する米国の無条件支援を終えるべきだと主張している。
トランプ氏が忌み嫌う民主党左派もエマニュエル氏以上に過激な主張をしている。
18日に公開された米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューで、ニューヨーク市長のマムダニ氏はネタニヤフ氏を国際刑事裁判所(ICC)に起訴された戦争犯罪者と呼び、国連総会のため9月にニューヨークを訪問する予定の同氏を逮捕するため、法的手段を検討していると述べたほどだ。
このような情勢を見るにつけ、中間選挙が平穏理に実施されないのではないかと不安が頭をよぎる。
同盟国である米国の動向は日本の行く末に大きく影響する。引き続き高い関心を持って注視すべきだ。
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