連覇狙う阪神に忍び寄る“雨のツケ” 中止続出でよみがえる過密日程の悪夢
球団史上初のリーグ2連覇を狙う阪神にとって、最大の敵はライバル5球団ではなく、雨かもしれない。
7月4日までに計12試合が雨で流れた(7月20日現在)。シーズン終盤の過密日程は避けられない。選手の疲労蓄積、リリーフ陣の負担増、先発ローテーションの再編。雨天中止のツケは、秋の勝負どころで一気にのしかかる可能性がある。【久保田龍雄/ライター】
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死のロード
実際、阪神は過去にもシーズン終盤の大事な時期に過密日程を強いられ、成績を落とした年が何度かあった。
かつての阪神は、夏の甲子園大会開催期間中、約2週間の長期遠征を強いられた。“死のロード”である。
1970年代から2000年代にかけて、「阪神は“死のロード”があるから優勝できない」と言われた。近年は甲子園大会中に京セラドームで試合が組まれるなど負担も軽減され、この言葉もほぼ死語になっている。
現在、より厄介な問題になっているのが、雨天中止による未消化試合だ。シーズン終盤に振り替えられた試合が過密日程を生み、V争い、クライマックスシリーズ(CS)争いへの大きな鬼門となっている。
象徴的だったのが、金本知憲監督時代の2018年である。
この年の阪神は20試合が雨で流れ、9月26日から10月9日まで球団史上最長の14連戦が組まれた。9月17日の時点では、首位・広島に17ゲーム差の最下位ながら、4位・中日、5位・DeNAとはゲーム差なし。3位・巨人にも1.5ゲーム差と、CS進出を十分狙える位置にいた。
ところが、翌19日にヤクルトに敗れ、優勝が完全消滅する。14連戦直前の9月24日時点で、巨人との差は2.5ゲーム。CS進出も微妙な状況になっていた。
故障者続出も追い打ちをかけた。先発の柱・メッセンジャー、2番手捕手・原口文仁らに続き、中継ぎの藤川球児も右肘痛で登録抹消され、チーム状況はさらに苦しくなる。
9月26日の14連戦初戦、DeNA戦は雨で中止。翌27日のDeNA戦を3対4で落とすと、連戦の滑り出しから苦しい展開になった。
その後も流れは変わらない。打線の中心・糸井嘉男が左肩腱板損傷で残り試合の出場が絶望になり、戦力低下は避けられなかった。
9月30日の中日戦が台風で中止になったあと、10月1日から悪夢の5連敗。10月4日にヤクルトに1対2で敗れた時点で、CS進出も消滅した。
結局、阪神は連戦中に行われた12試合を2勝10敗と大きく負け越した。残り2試合に連勝したものの、17年ぶりの最下位が決定。金本監督は「私の力足らずのため、こういう結果に終わってしまった」と語り、契約を2年残しながら辞任することになった。
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