【千葉】看護師が患者殺害 点滴に“排泄物混入”でなぜ人は死亡するのか? 過去には「空気」「消毒液」注入で殺人の事例も

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血管に入れば体中を回る

「致死量は100cc(立方センチメートル)といわれることもありますが、科学的な根拠は明確ではありません。そのため裁判での死因特定は、非常に難しい場合があります」(秋津医師)

 では、何をもって殺人罪が適用されたのだろう。“何ccの空気を入れたら致死量”という明確な基準がなければ、罪に問うこともできないのではないのだろうか。旧日本軍が行ったといわれる人体実験でも根拠にしているのだろうか。

「ナチスも同様の人体実験を行なったといわれていますが、具体的な資料は残っていないそうです。ただ、血管内に大量の空気が入ると、空気が肺の中の酸素の交換部分を止めてしまうため、突然、肺塞栓、つまりエコノミークラス症候群のような症状が起こります。そこをCT(コンピュータ断層撮影)や司法解剖により解明していったのでしょう」(秋津医師)

 雑菌や空気もまずいとなれば、消毒薬はどうなのだろう。消毒薬で患者の体を拭くことはよくあるが――。2016年9月、横浜市の病院に勤務していた元看護師・久保木愛弓受刑者は、入院患者3人の点滴に消毒薬を入れて殺害。24年6月に東京高裁で無期懲役が確定している。

「例えばトイレの洗剤であるとか、漂白剤、肌の洗剤などによって症状は異なるものの、本来、人の体にないものが血管内に入れば悪影響を及ぼします。まず血管の内膜がダメージを受け、非常に強い血管炎を起こしますし、それが大量であれば肺や脳など体中を回るわけですから、様々な臓器に障害が起こります」(秋津医師)

 当たり前だが、血管に入れてもいいものは血液のほかは極々限られている。

デイリー新潮編集部

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