卓球「Tリーグ」が頭を悩ませる「1億円トラブル」 大手スポンサーから協賛金が未納 取引企業への支払いもストップしていた

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アイドルオーディションも主催

 問題の新宝島ホールディングスとは、どのような企業なのだろうか。

 HPや関連資料などによれば、同社の所在地は台東区東上野。代表取締役は、中野穣二氏(49)である。傘下に採用コンサルティング業や、旅行代理店・旅行会社など、13のグループ企業を持つ持ち株会社だ。

 中野氏は徳島出身で、中央大学文学部卒。化学メーカーに勤めた後、2011年に独立し、その後は土木・建築事業、食品事業、人材事業、アパレル事業など様々な業態の企業を30社ほど買収。5年前に、それらの一部をグルーピングする目的で、同社を現在の形で発足させた。いまはやりのM&A事業企業である。

 一方で、芸能やスポーツにも進出し、芸能事務所を設立。そこには「HERO」で知られる、歌手の麻倉未稀などが所属している。また、アイドルを発掘する「転生アイドルオーディション」を主催し、その様子は千葉テレビなどで放映されている。さらには、プロレス団体「ZERO1」を傘下の企業が買収し、DMMグループがオーナーで日本人選手も多く所属するベルギーのサッカーチーム「シントトロイデン」のスポンサーの一社にも名を連ねている。

Tリーグ業務を受注

 同社がTリーグと縁を持ったきっかけについて、中野社長の知人が言う。

「間に入る人がいて、スポンサー契約の話が持ち上がった。中野社長は卓球にはまるで興味がありませんが、スポンサーになることで、同社の宣伝に繋がり、また、Tリーグ関係の仕事をグループ会社で請け負うことを目論んだのでしょう」

 実際、スポンサーに就任したことによって、中野社長の関係企業は、Tリーグの業務を受注したという。

「グループ会社のひとつが全試合の撮影業務を担当し、別の会社は応援ツアーや選手やスタッフの遠征の手配を行っていました。麻倉未稀は2年連続して、プレーオフファイナルのハーフタイムに、会場で『HERO』を熱唱しています。昨年の女子開幕戦では、ZERO1のプロレスラーが選手をエスコートして入場したほど。どれも大口スポンサーの特権です」

 それでも肝心の協賛金は支払いをしないままだったというのだから、呆れるしかない。

シントトロイデンともトラブル

 知人が続ける。

「再三督促を受けているにもかかわらず、なぜ頑なに支払おうとしないのかは不明です。ただ、会社にそれだけの金がないという可能性もある。新宝島はM&Aを繰り返して大きくなった会社ですが、買収した中には、経営が思うようにいっていない会社もあります。そうした企業は、グループの他の企業から資金をやりくりしてもらっているケースもあるそうです。加えて、社長の趣味や思い付きで、浮き沈みの激しい芸能や、いわゆるインディーと称されるプロレス事業にカネをつぎ込み過ぎたという面もあるのでは。その典型が、千葉テレビで放送しているアイドルオーディション。アイドルにはお金がかかるというのは有名ですが、一体、そこにどれだけの金額を注入しているのでしょうか」

 そもそも、金銭の支払いに誠実さを欠くという面もある。

「シントトロイデンのスポンサーとしても、協賛金の支払いが遅れ、トラブルになりかけたことがあったくらいです。業界での良い噂はあまり聞いたことがないです」

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