プーチン大統領を襲う凄まじい“経済危機”リスク…ロシア軍の死傷者は“140万人”に達し、戦時経済は“危険信号”と海外メディア 「消耗戦によってロシア自体が消耗している」
「ロシアのプーチン大統領は軍事だけでなく経済でも敗れ続けている」──複数の海外メディアが相次いで報じている。例えばシンガポールの高級紙「ザ・ストレーツ・タイムズ(The Straits Times)」は1845年創刊という長い歴史を持ち、同国最大の新聞社として知られる。同紙は7月11日、「傷ついたロシアに警戒 欧州で軍事的エスカレーション懸念高まる(Beware a wounded Russia: Why fears of escalation in Europe are rising)」との記事を配信した。(前後編の前編)
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ロシアがウクライナに侵攻したのは2022年2月。その後、ロシアの対ウクライナ戦略は《極めて単純だった》と同紙は振り返る。
《ウクライナ兵が疲弊し、欧州諸国の支援疲れが進み、アメリカの関心が薄れるまで持ちこたえれば、最終的にはウクライナを占領できる――そう賭けていたのである》
だがロシアは賭けに負けたと言うべきかもしれない。ウクライナ兵はドローンや無人兵器をフル活用。4年半もの長きにわたってロシア軍の猛攻に持ちこたえ、最前線の死守を続けている。
結果、《ロシアは現在、わずかな成果を得るために、自国の国力をすり減らし続けている国家となっている》と指摘するのだ。
ストレーツ・タイムズは、まず戦場の現状に目を向ける。アメリカのシンクタンク「戦争研究所(ISW)」のレポートを引用しながら、ロシア軍の苦戦を浮き彫りにしていく。担当記者が言う。
「ISWによると、今年1月から6月までの半年でロシア軍が占領したウクライナの領土は、何と97平方キロメートルに過ぎないというのです。山手線の内側が約63平方キロメートルですから、その約1・5倍。たったこれだけの面積を手に入れるためにロシア軍が払った人的損耗は、6月だけで約3万9500人に達します」
戦史に残る死傷者数
2022年2月の侵攻開始からの推定では、ロシア軍の死者・負傷者・行方不明者は累計120万から140万人に達しているという。
「実は第二次世界大戦以降、一国の軍隊が100万人を超える死傷者を出した戦争は、朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラン・イラク戦争など非常に限られています。ウクライナ侵攻におけるロシア軍の人的被害は戦史に残るレベルであり、どれほど桁違いの人数か改めて再認識させられます。ただし、ロシアは国内で厭戦気分が強まるのを恐れ、本格的な総動員は行っていません。代わりに外国人傭兵や囚人兵を最前線に送り込んでいます。また少数民族や地方に住む低所得者層をターゲットにして高給で勧誘しているほか、北朝鮮が正規兵を派遣して注目を集めました」
最近では多額債務者に「入隊すれば最大で約2000万円の借金を帳消しにする」と呼びかけて話題になった。こうした兵士は士気も練度も低く、ロシア軍が異常な死傷者を出している理由の一つだと考えられている。
次は経済を見てみよう。ウクライナに侵攻を開始すると、ロシア国内は“戦争景気”で活況を呈していた。
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