トランプ氏の関心は「イランより中間選挙」…“反共・左派叩き”戦術の効果を打ち消す「資本主義への不信感」 米国の“復元力”も働かず混乱必至か
イラン戦闘長期化は中間選挙に影響
中東情勢は再び緊迫の度を増している。
トランプ米大統領は7月13日、ホルムズ海峡を航行するイラン船舶に対する封鎖を復活させるとともに、同海峡を通るすべての貨物について、安全と安心を提供することなどを理由に20%の対価を徴収する考えを示した。覚書の締結後もイランが海峡を通航する船舶を攻撃していることに対する報復措置だ。
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トランプ氏の発言を受け、米WTI原油先物価格は1バレル=79ドル台(7月14日)に急上昇しており、米国内のガソリン価格が再上昇するのは確実だ。
建国250周年を祝った4日の独立記念日が過ぎ、11月の中間選挙の勝利に注力したいトランプ氏にとって、イランとの戦闘の長期化はマイナス以外の何物でもない。
与党・共和党内でも戦闘拡大は中間選挙で不利になるとの声が高まっており、トランプ氏としては一刻も早く手打ちをしたいところだが、そうは問屋が卸さないようだ。
資本主義に対する不信感
選挙戦モードに入ったトランプ氏だが、その主張にある顕著な特徴が指摘されている。
ロイターは8日、トランプ氏は過去2週間、共産主義の脅威を引き合いに野党・民主党を攻撃する回数が急激に増えていると報じた。同期間中にトランプ氏が共産主義に言及した回数は81回に上るという。
その背景には、各地の民主党予備選で、富裕層への課税強化や社会保障の充実などを政策の柱に据える「民主社会主義者」への支持が広がりをみせていることがある。中間選挙を控え、トランプ氏の側近らは、このメッセージが岩盤支持層以外にも響くかどうかを試行中のことだが、この戦術は失敗するのではないかと筆者は考えている。
その根拠は、米国内で広がる資本主義に対する不信感だ。
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が8日に報じた世論調査の結果によれば、資本主義が「全く/あまりうまく機能していない」は51%で、2015年の37%から14ポイント上昇した。WSJは、「こうした意識の変化が民主党左派候補の追い風になっている可能性がある」と分析している。
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