秋田96.5%、沖縄46.3%…NHK受信料「支払い格差」を放置したまま「値上げ」は許されるのか

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なぜ沖縄は低いのか?

 沖縄県の支払率が著しく低いのは、1972年の本土復帰まで受信料というシステム自体が存在しなかったという歴史的背景がある。加えて、現地を取材した際に感じたのは、NHKの報道姿勢への根強い反発だ。「報道の視点が、常に中央(東京)目線になっている」という意識が強いのである。

 NHKも沖縄での理解を深めてもらおうと、地元の経済人を沖縄放送局長に迎えた過去がある。1991年に局長に就任した地元企業・オリオンビールの比嘉良雄副社長(当時)だ。温厚で人望が厚く、地元での信頼は絶大だった。

 だが、それでも支払率は上がらなかった。沖縄を舞台にした大河ドラマ「琉球の風」(1993年)や、連続テレビ小説「ちゅらさん」(2001年)などを制作・放送しても、状況は変わらなかった。やはり、本質的な理由は「報道のあり方」にあるようだ。

 だからといって、このまま手を拱いていていいわけがない。支払率の高い地域が割を食い続けることになる。沖縄県が最下位で、下から2番目が大阪府という構図は10年以上も変わっていない。

 NHK大阪放送局は、全国に7つある拠点放送局の中で最大規模を誇る。職員数も多く、数々の番組を制作している。それだけの規模でありながら、受信料収入を他地域に頼っている現状は、視聴者からすれば到底納得がいかないだろう。地域性にマッチした、新たな受信料の徴収法を確立することは急務だ。

 一方で、NHKの受信契約数自体も激減している。2019年度末に約4212万件あった契約数は、2025年度末には約4033万件にまで減少した。わずか6年間で約180万件も減ったのだ。当然、受信料収入も7年連続で右肩下がりである。

 この契約減の原因を「人口減少」と結び付ける見方もあるが、それは正しくない。人口はピークだった2008年の1億2808万人から約1億2242万人にまで減っているが、世帯数自体はむしろ増えているからだ。

 2019年に約5178万5000世帯だった全国の世帯数は、2024年には約5482万5000世帯へと増加している。世帯数増加の理由は、高齢者や未婚者の1人暮らし(単身世帯)の増加である。

 世帯数は増えているにもかかわらず、契約数は減っている。つまり、増えている単身世帯の側の多くが「最初から受信契約を結ばない」という選択をしている。テレビを持っていなければ契約の必要はない。

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