福岡県政を揺るがす「上納金2000万円」騒動…“県議会のドン”を狙った暴露に見え隠れする御年85歳「麻生太郎氏」の思惑

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目の上のたんこぶ

 実際、福岡県の選挙区から当選した自民党衆院議員のうち、麻生派の議員は井上貴博氏のみ。福岡市と北九州市の現市長は麻生氏の息がかかっているものの、肝心の福岡県知事は非・麻生派である。では真の「福岡のドン」は誰なのかといえば、

「現在福岡県議会の議長を務めている、蔵内勇夫氏です。彼は自民党福岡県連の会長も長らく務めていた。通常、県連の会長といえば、県の選挙区出身の国会議員が務めるもの。この事実一つをとっても、蔵内氏がいかに県連を支配しているかがわかると思います」

 なぜ蔵内氏は県会議員でありながら、権力を握ることに成功したのかといえば、

「福岡には麻生氏以外にも、強力な国会議員が2人存在していたのです。一人は運輸大臣、党幹事長も務めた道路族のドン・古賀誠氏、そしてもう一人は、建設大臣、さらには自民党副総裁まで上り詰めた務めた山﨑拓氏です。彼らが福岡県内で勢力争いをしている間に、蔵内氏は三者の誰に対しても一定の距離を保ち、時に共闘したり対立したりを繰り返しながら、県内の自民党議員たちを徐々に掌握。県会議員の立場を保持しながら現在の地位を手に入れたというわけです。現在の福岡県知事も、蔵内氏の子飼いとして有名です」

 つまり蔵内氏の存在は、麻生氏からすれば“目の上のたんこぶ”というわけだが、

「そんな中、“自分の目の黒いうちに、少しでも福岡での自分の勢力を拡大し、蔵内県政に楔を打ち込みたい”という麻生氏の意向を汲んだ行動とされるのが、2024年の吉松氏の福岡4区からの出馬表明でした。

 4区には現職の宮内秀樹議員(旧二階派)がいたのですが、2024年当時、裏金問題が明らかになり、宮内氏も161万円を政治資金収支報告書に記載していなかったことが認定された、いわゆる“裏金議員”の一人でした。にもかかわらず県連は彼を公認。そこに異を唱えた吉松氏は県議を辞職し、そこに割って入る形で出馬。結果は落選となったのですが、自らが辞職したことによって発生した補選に無所属で出馬し、県会議員へのカムバックを果たしました」

今年で86歳の麻生氏

 ところが、自民党福岡県連は、先の衆院選における吉松氏の無所属での出馬を問題視。吉松氏が県議として帰ってきたのに、自民党会派への復帰を拒絶した。結果的に麻生氏も勢力を削がれてしまったという次第。

「そして、ここにきて今回の吉松氏の“暴露”というわけです。仮にこの“上納”の件で警察が動き、捜査が県連に及ぶことになれば、当然ながら蔵内氏の責任は免れない。麻生氏も今年9月で86歳です。次世代にバッジを譲る前に、地元での勢力を少しでも拡大したい、少しでも蔵内氏の力を削ぎたい、吉松氏の行動の裏に、そんな御大の思惑が見え隠れすると思っている人は少なくないですよ」

 現職議員が放った爆弾は、果たしてどれほどの威力か――。

デイリー新潮編集部

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