トランプ氏の勢いに明白な陰り…失速の焦りが向かう“左派叩き” 「反共」ムード高揚で米国は「冷内戦」に突入か

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「わが国に共産主義は不要」

 トランプ大統領は7月4日、米国の建国250周年を祝う式典で演説し、「我々はかつてないほどの成功を収めている」と自身の実績をアピールした。さらには好調な株式市場などを踏まえて「米国の黄金時代の幕開けに過ぎない」と力説した。

 ただ、天候はトランプ氏に味方せず、厳しい熱波の襲来で関連行事は規模縮小や中止を迫られた。トランプ氏の演説も雷雨の影響を受け、午後11時過ぎに始まった。

 演説の内容も米国民の団結を促すものではなかった。野党・民主党内で台頭する左派勢力を念頭に「わが国に共産主義は不要」と批判するなど、11月の中間選挙に向けた与党・共和党の決起集会の様相を呈していた。

 6月30日、中間選挙での勝利を最優先するトランプ氏は、9月に南部テキサス州ダラスで共和党の党大会を開催すると表明した。通常、党大会は4年に1度の大統領選挙の年に実施され、中間選挙の年に開かれるのは極めてまれだという。

伝家の宝刀・大統領令に司法の壁

 大統領権限を拡大したとされるトランプ氏だが、このところ政治的な勢いに陰りが出ていることは明白だ。

 米連邦最高裁は6月30日、「出生地主義」の修正を命じたトランプ氏の大統領令を違憲とする判断を下した。米国で生まれた子供に自動的に米国籍を与える「出生地主義」の修正は、トランプ氏が看板政策に掲げる不法移民対策の柱の一つだけに、違憲判決は大きな打撃となった。

 連邦最高裁判決を受けて、プランシュ司法長官代行は7月1日、出産旅行に対する取り締まりを一段と強化する方針を明らかにした。トランプ政権は出生地主義を見直す試みを正当化するため、特に中国からの出産旅行の存在を強調してきた。だが、この代替案に支持者が納得するかどうかは定かではない。

 トランプ氏の蹉跌は、出生地主義の見直しだけではない。2期目の就任から1年半が経ったが、伝家の宝刀である大統領令はことごとく司法の壁にぶち当たっている感が強い。

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