トランプ氏の勢いに明白な陰り…失速の焦りが向かう“左派叩き” 「反共」ムード高揚で米国は「冷内戦」に突入か
選挙戦略は冷戦時代の「反共」
この状況に対し、トランプ氏と共和党は、急進左派に的を絞った選挙対策を練っているとの指摘が出ている。
米ニュースサイト「アクシオス」は6月30日、共和党が乗り出した戦略は、冷戦時代に支持を集めた「反共」を再び前面に押し出すことだと報じた。この戦略がどこまで有権者に響くかは不明だが、戦略立案者は冷戦時代の記憶を有する高齢層の支持につながると期待しているという。
冷戦時代の共産主義は「外敵」だったが、現代の急進左派は「内なる敵」というわけだ。現時点で1950年代のような「赤狩り」が起きる可能性はないが、国内の冷戦状態を表す「冷内戦」という造語が使われていることは気がかりだ。分断がさらに進めば、米国は統治不能の状態に陥ってしまうのではないかとの不安が頭をよぎる。
そのせいだろうか、ピュー・リサーチ・センターが4日に公表した世論調査で、米国の黄金時代について、59%が「過ぎ去った」と回答した。「これから到来する」は40%にとどまり、同センターは米国民の気分は「沈んでいる」と総括している。
景気の「気」に象徴されるように、経済活動は国民の気分に多く左右される。好調さを保つ米国経済だが、政治の分断が及ぼす悪影響についても細心の注意を払う必要があるだろう。



