「検察はもっと戦わなければいけなかった」…「内田梨瑚」被告に「懲役27年」判決確定の波紋 裁判員は遺族に「申し訳ない…」

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裁判員の謝罪

「これだけひどい事件にもかかわらず、検察も裁判官も過去の判例にこだわるあまり想像力が働かなかった。想像力があったのは裁判員だけだったかもしれません」(高橋弁護士)

 今回、判決後の会見で、裁判員の1人は「被害者の父親から『娘の望む判決を出してください』という切実な訴えがあったが、(その訴えとは)差がある内容で申し訳ない」と胸の内を明かしていた。懲役27年では軽いと言わんばかりだ。

「評議の内容は公開されませんからわかりませんが、無期懲役を主張した裁判員もいたはずです。それが今の国民の規範意識と言っていいでしょう」(同前)

 なぜその主張は通らなかったのか。

「裁判員制度では裁判員6名と裁判官3名が合議して過半数、つまり9名うち5名以上の賛成があった判決が採用されるわけですが、裁判員5名が賛成しただけでは認められません。5名以上の賛成があったとしても、その中に裁判官が含まれていなければ評決は成立しないのです。ですから、裁判官は誰も賛成しなかった可能性があります」(同前)

 かつて行われた裁判員へのアンケート調査では「裁判官が想定している“落としどころ”に導かれている」との回答があったという報道もある。とはいえ、検察が求刑したのは懲役27年。裁判所がそれを上回る判決を下すことなどできるのだろうか。

「もちろんできます。私自身、被害者側の代理人となった交通事故の裁判で、検察の求刑は4年6カ月でしたが、私は5年を主張し、その通りの判決が出たこともあります。それでも、まず検察が妥当な求刑をしなければ裁判員だって主張しにくいでしょう。そのためには検察が戦わなければいけないのです。そもそも検察は今回、共犯の小西受刑者に懲役25年を求刑しました。にもかかわらず、主導した内田被告に対しては2年しか違わない懲役27年を求刑しています。これでは整合性が取れません。せめて無期懲役を求刑すべきだったと思います。検察は前例にこだわるあまり、新類型犯罪の量刑基準の確立という好機をみすみす失ったのです」(同前)

デイリー新潮編集部

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