大ヒット必至 Netflix「ガス人間」を徹底解剖 「とにかくハマリ役」と評される“大物俳優の息子”とは
社会批判色が強い
教授と権力者たちは公益の名のもとに、社会の弱者たちを対象とした人体実験を行った。人間としての尊厳を奪い、役に立たなくなると、切り捨てた。教授殺しはガス人間による復讐の始まりだった。
ガス人間は自分の意思で気体状になれる一方、瞬く間に人間の姿にも戻れた。気体化したら、大抵のところに潜り込めるし、拳銃の弾によるダメージとも無縁だ。一見、単純に倒せる相手に見えて、実は手強い存在だった。
共演の林と広瀬は藤川富士太、華歩という底辺ユーチューバーの兄妹を演じる。ガス人間の取材で世に出ようとエゴをむき出しにして事件に首を突っ込む。賀来の役柄は謙太という名のホストでやはり強いエゴの持ち主だ。
竹野内が演じる森靖利は、上場企業の社長でありながら元ヤクザ。エゴの塊のような男だ。ガス人間の利用にも深く関わっている。現代人のエゴを浮き彫りにするのも新作ドラマの特徴である。
脚本を書いたのはヨン・サンホ氏とリュ・ヨンジェ氏。ヨン氏は大ヒットした映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」(2016年)などで知られる、韓国人の世界的監督だ。メガホンは執ったのは片山慎三監督(45)。成田凌(33)主演の同「雨の中の慾情」(24年)が高い評価を受けた。制作費がふんだんにあると、スタッフも違ってくる。
原作は1960年に公開された東宝映画「ガス人間第1号」。当時3作つくられた特撮を使う変身人間シリーズの1つ。監督は「ゴジラ」の第1作を54年に撮り、後に海外のクリエイターからリスペクトされた巨匠・本多猪四郎さん。特技監督を務めたのは円谷プロの創立者である円谷英二さんだった。
極上のスタッフ陣だったわけだが、短尺(91分)かつ低予算。いわゆるB級映画だった。東宝側は大きな期待をしていなかったが、蓋を開けてみると仕上がりは出色。早々と名作の評価を確立し、米国でもヒットした。
主人公は岡本賢治刑事(三橋達也さん)。しかし観客の胸を打ったのは、ガス人間・水野(土屋嘉男さん)と経済苦で落ちぶれた日本舞踊の家元・藤千代(八千草薫さん)の哀しい純愛だった。
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