【日本代表】ブラジルに1-2惜敗でも見えた「日本サッカー」の進化 欧州型ではこぼれる“遅咲きの才能”も拾う独自の仕組みとは

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「Jリーグ→海外」の流れが変わった

 日本時間の6月30日に行われたW杯北中米大会・決勝トーナメント1回戦で、日本は惜しくもブラジルに1-2で敗れた。強豪国の壁の厚さを実感させられた戦いだったが、スコアの裏には、代表の着実な“進化”も見られたという……。

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 佐野海舟の豪快なミドルシュートで先制し、鈴木彩艶(ざいおん)が好セーブを連発したものの、牙をむいた「カナリア軍団」は一枚上手だった。それでも試合後、森保一監督(57)は、

〈日本サッカーは間違いなくレベルが上がってきている〉

 と明言。スポーツ紙デスクは、その背景に「海外組の流れ」の変化を指摘する。

「2018年のW杯ロシア大会までは、主力選手はJリーグで活躍して代表に選ばれ、その実績を引っ提げて海外へ移籍する流れが一般的でした。それが今は逆で、代表に入りたければ、まず海外へ出るべきだという流れです。大学を休んで渡欧した塩貝健人や、高校生ながらジュビロ磐田でプレーし、大学に進まず海外へ移籍した後藤啓介がその好例。早い段階から海外のスタンダードに慣れることで自信も身に付き、代表全体の底上げにつながっていったのです」

「晩熟型」を見落とさず

 もう一つの背景に、日本で独特の進化を遂げた育成システムの存在があると説くのは、スポーツライターの大塚一樹氏だ。日本サッカー協会は「トレセン制度」で全国の小中学生世代の有望な選手を把握しているが、

「Jリーグ設立によってジュニアユースやユースなどの下部組織、つまり部活以外の選択肢が大きく広がります。欧州ならばプロクラブの育成組織一択のところ、日本は高校サッカーの人気もあり部活も共存した。結果、クラブユースと高校サッカーという2本柱が各々の特長を生かして選手を輩出する独自の育成文化ができたのです」(大塚氏)

 さらに「大学サッカー」の定着もポイントだという。

「欧州では、10代前半からプロになれるかどうかの“足切り”が始まり、17歳前後でしかるべきカテゴリーにいないと上に進めない明確な選別がある。一方で日本人選手は、大学卒業後に芽が出る『晩熟型』の活躍も目立ちます。多様なキャリアパスがあることで、才能を見落とさないようにするシステムが機能しているのです」(同)

 7月2日発売の「週刊新潮」では、森保監督の去就、W杯で評価を高めた中村敬斗、佐野海舟ら選手たちの「今後の市場価値」についても特集する。

週刊新潮 2026年7月9日号掲載

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