「化け物みたいに絵が上手かったですね」…人気アニメーター「斎藤敦史氏」が明かす「京アニ時代」の大先輩 「唯一無二」と絶賛する「釣り漫画のレジェンド」も
視線の流れを意識して描く
――このたび発売される画集(『斎藤敦史アニメーション&イラストワークス あめゆらげ』)のカバーもそうですし、「プリキュア」や「ラブライブ!」のキービジュアルでも、斎藤さんの絵って、一目見たときにキャラクターと目が合うんですよね。そして、視線の誘導がすごく考えられていると感じます。
斎藤:目が合うという話ですが、それは「ラブライブ!」の京極尚彦さんの教えが生きていますね。京極さんには、キャラクターとアニメの視聴者にコミュニケーションを取らせたいという考えがありました。
「ラブライブ!」の版権絵などでキャラが視聴者に向かって手を差し伸べたり、目線が向いているのはそのためです。後の仕事で、キャラクターとの距離感を近くしたかったりする場合は、京極さんの教えを意識しながら描くようになりました。
おっしゃるように、画集の表紙は視線の流れを考えてデザインしています。基本の流れのラインを最初に引いて、その流れに自然に沿うようにキュアスカイのマントなどで動線を作り、円を描くようにキャラクターを配置しています。キャラクターの周りにある小物も動線に合わせて配置し、自然に見えるように、意図的に視線誘導を狙っています。あとは、黒、赤、青などの色のバランスを意識しながら描いている感じです。
――「ラブライブ!」のBlu-rayのジャケットなどに顕著に見られますが、斎藤さんの絵からは、キャラクターのこれまでの歩みや、背景にある物語を感じることができます。一枚絵に様々な情報を違和感なく盛り込めるのは、斎藤さんの凄みだと思います。
斎藤:ありがとうございます。一枚絵には、そこに描かれていない場面外の出来事や時間なども描くように心がけています。キャラクターの性格を理解して、この感情ならこんな体のポーズをするだろうなと思い浮かべながら描く感じですね。
――キャラクターのポーズからも、性格が汲み取れるのが素晴らしいです。
斎藤:キャラクターのポーズというと、矢口高雄さんの絵もすごいですよね。自然物の描き方は唯一無二だと思いますが、それ以上に、キャラクターの流線的な動きのある線が凄い。線の段階で素晴らしいのですが、それに色がつくと、生き生きと動き出して見えますからね。
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