俳優・内藤剛志を震撼させた恩人の言葉「役者はどこで料理をつくるねん」…現場で台本を開かない“大物俳優”に学んだプロの凄み

  • ブックマーク

家族はチーム

 北大路とは時代劇で何度も共演した。ある時、楽屋に行って挨拶した時のこと。

〈「内藤です」と言ったら、「入りなさい」と言われて、「先輩、どうやったら、あんなに素晴らしい立ち回りに近づけますか」って聞きました。そうしたら、「内藤君、それは簡単。立ち回りをやらないと食べられないからだよ」って。それがストンと腑に落ちて、「失礼しました〜」とお礼を言って引き揚げました〉

 最後に、そんな大先輩の薫陶を受けた内藤の、役者としてのストロングポイントについて考えてみた。「捜査一課長」の見どころの一つは、演者だけでなくスタッフも含めた結束力だろう。その原点を垣間見ることができるのは内藤の愛猫、ホッチナーである。『中年無休』から。

〈「家族はチーム」と言う僕にとっては、ホッチナーもチームの一員であることに変わりない。猫だからなどとは思わない。大事なチームの一員だ。だから、彼の存在を尊重して暮らしている〉

 つまり、仲間を大切にする。人気シリーズ「捜査一課長」は、大先輩俳優の言葉を授けられた内藤演じる大岩一課長のチームワークが冴え渡る、スカッとした物語になっている。それが視聴者に受け入れられた理由だと思う。

峯田淳/コラムニスト

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。