「配膳ロボ」「タッチパネル」の普及で飲食店からアルバイトが消える? バイト店員だからこそ得られた“人生経験”はもう必要ではないのか

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短期的な人件費削減がもたらすマイナス

 冒頭のアメリカ人男性の指摘というものは、「人間は低賃金労働を受け入れながら、それを補う知見を得る」ということだと今、私は感じている。低賃金だからといってその仕事をAIやらロボットに任せることは、果たして人間社会においてメリットはあるのか?
 
 もちろん、企業にとっては、人件費を抑えられるかもしれない。が、そこで働く人の雇用機会を奪うことで、その仕事をすることによって得られるスキルや対人対応能力が失われる可能性が高くなる。すると、能力の高い人材が育たなくなり、回り回って、企業を支えられる能力を持つ人がいなくなってしまう。

 これは、目先の人件費よりも由々しき問題である。労働者は常に進化をし、会社に貢献をしなくてはならない。そこをAIに任せるのではなく、生身の人間に任せる、といった方向にシフトすることが今は必要なのではなかろうか。

 また、労働者というものは、時給の多寡ではなく、「ただ単に社会と接点を持ち、様々な人と触れ合い、その人たちに良質なサービスを提供したい」と考えるものである。これは、時給が安いファストフード店等の店員もそうだし、私自身もそう考える。

 そうした意味で、経済合理性のみを追求するのではなく、働きたい人への機会創出を今後、企業は優先すべきではなかろうか。多分、その方が長期的には儲かるだろう。何しろ企業を愛する人は「そこで働く人」への愛がかなり重要な要素になるのだから。

ネットニュース編集者・中川淳一郎

デイリー新潮編集部

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