電車に乗ったら「弱冷房車」でガッカリの声も…「酷暑の時代にそぐわない」「むしろ“強冷房車”を導入して」SNS上で議論を呼ぶ弱冷房車への賛否
適切な温度の設定は難しい
筆者の友人もものすごく暑がりで、弱冷房車が苦手だという。そのため、「通勤で利用する路線では、どの号車が弱冷房車なのか覚えておいて、乗らないように対策している」と話す。しかし、普段利用していない路線では、運悪く弱冷房車に当たってしまうこともあるという。
「弱冷房車が何号車なのか、鉄道会社によってバラバラなのが困りものです。さらに、親切な鉄道会社だと、床やホームドアに、この号車が弱冷房車である旨をしっかり書いているのですが、徹底されていないケースもある。暑さが苦手な人にとってはかなり重要な問題なので、弱冷房車を運行するなら案内をちゃんとやってほしいです」
そもそも、乗務員にとっても、夏場の温度設定は列車を運行する上での悩みの種なのだという。前出の社員がこう打ち明ける。
「弱冷房車に限らず、車内の温度については、乗務員が外の気温を意識しながら適宜調整しています。この仕組みは会社によって異なるようですが、うちの会社は乗務員がその日の体感温度をもとに調節しているんですよ。しかし、本当に温度の感じ方は人それぞれなので、適切な温度設定が極めて難しいのです。
お客様から“もっと涼しくしてくれ”と言われたことも、“寒すぎる”と言われたこともありますし、夏場の温度設定は本当に難しいと感じます。弱冷房車の温度についても、同じようにお叱りをいただいたことがあります。心苦しいですが、冷房が苦手な方には、重ね着できる服を携帯するなどして、調節いただくしかないのかなと思います」
新幹線にも弱冷房車を導入
弱冷房車の歴史は意外に古く、初めて導入されたのは1984(昭和59)年の京阪電鉄といわれる。その後、首都圏ではJR東日本が1987(昭和62)年に一部路線で運行を開始している。そして、順次多くの鉄道会社が導入をはじめ、都心部を中心にすっかり定着した感がある。
様々な意見がある一方で、JR東海及びJR西日本は7月1日から8月31日まで、東海道・山陽新幹線の「ひかり」の3号車に弱冷房車を試験的に導入すると発表した。昨年も一部列車で導入していたが、今年も継続して実施するかたちになる。3号車は自由席であり、多様なニーズに応える意味合いがあると考えられる。
新幹線の場合、1時間以上の長時間の乗車になることも多い。冷房が効きすぎた車内では体が冷えてしまい、体調が悪くなる人もいると思われる。そのため、通勤電車と比べるとSNS上でも批判的な声は多くないようだ。
弱冷房車については今年も議論が沸騰しそうだが、どうしても苦手な人は、あらかじめ導入されている路線や号車を確認するなど、対策を取るようにしたいものである。





