パチンコの後に「サンダル履き」で高級天ぷらを…「中村玉緒さん」の飾らない素顔

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 6月9日、86歳で亡くなった中村玉緒さんの賢妻ぶりが注目されている。しでかす夫・勝新太郎(1931~1997)を支え続け、勝が遺した莫大な借金返済のため身を粉にしてのタレント活動……。だが、あの勝新が惚れ込んだ玉緒さんは、決して内助の功ばかりではない。未亡人となって羽を伸ばした姿もまた、彼女の魅力だ。

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 まずは天ぷらの名店「銀座天一本店」の店長・大木謙二氏が語る。

「私は二十歳の頃から天一で働いていて、1999年から2003年頃までは赤坂店の厨房で天ぷらを揚げていました。赤坂店はエクセルホテル東急の1階にあって、政治家や芸能人がよく見えていました」

 23年に建て替えのため幕を下ろした赤坂エクセルホテル東急は東京メトロ・赤坂見附駅の目の前にあったが、住所は千代田区永田町だ。そのため、政治家の利用も少なくなかった。同様に、料亭政治の舞台となったのが赤坂だった。

「赤坂の街はバブルがはじけて料亭が潰れ、当時はパチンコ屋さんが増えていたんですよ。駅前にも何軒かパチンコ屋があって、玉緒さんはお一人でパチンコに行かれた後、うちにフラって現れて天ぷらを食べて行かれました」(大木氏)

 玉緒さんのパチンコ好きは有名だった。スターバックスのキャラメル・マキアートも大好きで、これを片手にパチンコを打つのが幸せだとラジオで語ったこともあった。

「いらっしゃるのは仕事のない休日だったと思います。だいたい昼過ぎの14時とか15時のお客さんの少ない時間帯に、ジーパンにTシャツ、サンダル履きといったラフな格好で来ていました。『ちょっとそこでパチンコしてきまして』なんて言いながら……」(同)

 サンダル履きで高級天ぷら?

エビだけ

「あまりお化粧もなさらず、マスクもしていないので、一目で玉緒さんと分かりますよ。男性のお客さんはきちんとネクタイを締めていらっしゃる方が多かったので、あまりにラフすぎて逆に目立っていました。玉緒さんからしたら、コンビニに行く感覚だったのかもしれません」(大木氏)

 お店では何を注文したのだろう。

「玉緒さんはコースではなくお好みで注文されるのですが、もうずっとエビでした。とにかくエビを10~15本、時には20本近く召し上がって、満足したら『じゃあ』って感じで帰って行く。決して長居はされず、お酒も飲まれなかった」(同)

 ならば、お店にとってはありがたい客ということだろうか。

「いや、エビの場合、注文が入ると殻をむいて身を伸ばして揚げることになりますので、他の具材よりも工程が多いんです。注文のたびにエビを揚げ続けるのは結構大変なんです。ですから、玉緒さんが見えたときには『あ、エビの準備しなきゃ』と。最初にエビを注文されると2本出して、後は追加があると1本ずつ。食べ終わると『またちょうだい』と言うから、『またエビだ』と思いつつ作業しっぱなしという感じでしたね」(同)

 喜劇王・チャップリンが来日した際、天ぷらを気に入ってエビを30本も平らげ、新聞に「天ぷら男」と書かれたそうだが、さながら玉緒さんは「天ぷら女」ということか。

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