「梨瑚の犯行は家庭のせいなんかじゃない」 内田被告の知人が明かす 一方「大麻使用、反社との交流を母親は把握していた」証言も
全48席の傍聴席からはすすり泣きが聞こえ、法壇では裁判員が目元をハンカチで拭っている。6月8日午前、北海道・旭川地裁の法廷は涙に包まれていた。
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旭川市にある渓谷「神居古潭(かむいこたん)」の神居大橋で一昨年4月、留萌(るもい)市の女子高生(17)=当時=を落下させて殺害した罪などに問われた内田梨瑚(りこ)被告(23)の論告求刑公判。検察側は有期刑の上限である懲役27年を求刑したが、
「検察側の論告に先立ち、被害者遺族の意見陳述が行われました」
と、社会部記者が言う。
「母親が代理人弁護士を通じて“何を思えばこんなに卑劣で残忍なことができるのか”と、厳罰を望む気持ちもあると訴えました。続いて父親が被害者への思いを語った上で、“どうか、どうか、娘の望む判決を下してください”と被告を指さしながら叫び、裁判官に頭を下げたのです」(同)
両親の悲嘆も法廷の涙も内田被告には響かなかったようで、
「終始表情を変えずに一点を見つめ続けていました。計8回の審理のほとんどがこの態度で、検察側が求刑した際も無表情でした。しかし唯一、感情の揺れがうかがえた機会があります。自身の母親が証人尋問のため出廷したとき、彼女は涙ぐみ、ティッシュではなをかんだ。その音は法廷に響き渡りました」(同)
母親は、被告の幼少期の思い出や中高生時代のいじめ、喫煙といった不良行為について率直に振り返り、
「梨瑚の証言を信じている」
そう口にしたのだった。
大麻やコカインの売人まで
証言は、結論として“殺意はなく、女子高生を橋から落下させてもいない”と、殺人を否認するものだ。
「母親だから、信じるとの主張は理解できますが……」
内田家と付き合いのある女性がため息交じりに話す。
「はっきり言うと、母親は、梨瑚を甘やかし過ぎました。彼女が小さい頃はバーベキューをしたりして仲が良い家族に見えました。でも彼女が大きくなるにつれ、明らかに放任していた」(同)
それには家庭の事情もある、と明かす。
「父親は実家近くで建設関係の会社を営んでいて、冬は雪のない地域へと仕事に出かけることが多い。母親は以前、化粧品販売会社で働き、飲食店を手伝うこともありました。梨瑚は高校を出て、親戚の建設関係の会社で作業員をしたり、化粧品販売や飲食店の仕事を転々としてね。仕事をしようとはしていたんです」(同)
事件の数年前からは、
「旭川の繁華街『さんろく街』で飲み歩き、地元の反社会的勢力と交流するようになった。家にも帰らず金銭トラブルを起こし、大麻やコカインの売人までやっていたんです。母親はそうした状況を把握しながら、そのままにしていた。実家はさんろく街から車で十数分。母親は首に縄をつけてでも連れ帰るべきでした」(同)
だが、さんろく街の飲食店で働く男性によると、
「梨瑚のお母さんはいま、50代前半かな。明るくて本当に優しい人。太陽みたいな人です。お父さんもお兄さんも気さくな方で、三人とも、人が困っていたら力になってくれる。事件は家庭のせいなんかじゃありません。素行の悪い警察官たちともツルんで、金遣いが荒くなっていった梨瑚自身が悪いんです」
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