アメリカの高校野球では「7イニング制」が定着…夏の甲子園は炎天下でも「9回2アウトから」のドラマにこだわるべきか
プロ選手はどうか?
前人未踏の1002試合に登板し、数々の抑えタイトルを獲得した殿堂入り左腕の岩瀬仁紀さん(51)。高校までは投手でしたが、大学時代は愛知大学野球の最多安打記録にあと1本に迫るなど、野手として活躍しました。
岩瀬さんの活躍について、歴代のピッチングコーチは異口同音にこう語っていました。
「岩瀬は学生時代に肩を酷使していないから、今の活躍ができる」
もちろん、学生時代に肩を酷使していないことだけでなく、毎日ブルペン入りできるための体調管理、打たれても引きずらず切り替えができる精神力など不断の努力あっての成績ですが、本人も「学生時代はほとんど投げていないから」と、20年の長きにわたり結果を残し続けた一因に挙げています。
また、甲子園で活躍した高校生投手がドラフトにかかるかどうか、スカウトに話を聞くと、彼らの評価はこうでした。「この選手は肩を使い過ぎているからここまで」。あるいは「この選手は肩に余力があるからまだ伸びる」。
高校野球史に残る駒大苫小牧の田中将大(37)と早稲田実業の斎藤佑樹(38)の投げ合い(2006年、第88回大会)は極端な例ですが、勝つために肩を酷使することは珍しくありません。幸いこの2人はそうなりませんでしたが、チームのために将来プロで活躍する夢や、その先の野球人生を犠牲にした例は周りに高校野球経験者がいる方なら聞いたことがあるかもしれません。
止まらない温暖化、故障のリスク、教員の働き方改革、こうした事実を前にしたとき、「野球は9イニング」というこれまでの常識にとらわれたままでいいのかと私は思います。むしろこの常識に疑問を投げかける高野連の「7イニング制」導入に関する議論は、時代の変化に沿った動きと言えるのではないでしょうか。
アメリカのように高校までは7イニング制、そこで才能が認められた人が大学やプロで9イニング制でプレーする、日本も同様の制度にすることに抵抗を感じる方が多いと思いますが、周りを見回せば会社でも学校でも「昔の常識が今は非常識」となった事例は枚挙にいとまがありません。
あなたは高校野球の7イニング制、どう考えますか?
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