ご両親の思いを継いで「スカッシュの宮さま」に…ロス五輪2028で「承子さま」に熱視線が注がれる理由
コロナ禍乗り越えた熱意
ロス五輪でスカッシュ競技が実施される期間は、7月15日から22日の1週間。ユニバーサル・スタジオ・ロットの野外撮影所コートハウス・スクエアで男女別のシングルスが総勢32人で競われる。出場枠は日本人にとって狭き門だが、女子の渡邉聡美選手は世界のトップ10入りを既に果たしており、最高位では第6位まで経験している日本のエースだ。
2025年のワールドゲームズでは優勝。トップ選手の地位を確固たるものとしていることから、メダル候補の一角とも噂される。選考では世界ランキング上位8人のほか、今年9月に名古屋市内で開催されるアジア競技大会で優勝すれば、大陸枠が獲得できる。このため出場権の獲得に最も期待が寄せられている選手で、承子さまも注目されているようだ。
実は皇族の中で、スカッシュが誕生したロンドンの地で青春時代を過ごした天皇陛下も熱中されたことは、宮内庁関係者の間では周知の事実である。
天皇陛下は、英オックスフォード大学の留学記『テムズとともに 英国の二年間』でスカッシュに夢中になった思い出を詳しく綴られている。第3章の「マートン・コレッジへ入る」という項では「イギリスでは雨が多いために、どうしてもインドアのスポーツに頼らざるを得ない。その点、スカッシュは一時間のなかに凝縮して運動ができるので、私はすっかりこれにはまってしまった」と振り返られている。
承子さまは令和2年以降、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って多くの行事が中止したり延期となったりした中でも、地方の記念大会やオンラインで開催された協会の式典にビデオメッセージや書面でのお言葉を寄せるなど、フレキシブルな対応でスカッシュの普及へ精力的に取り組まれた。
また、コロナの位置付けが2類相当の「新型インフルエンザ等感染症」から2023年5月8日に5類相当に引き下げられる前も、22年3月に横浜市内で行われた第50回全日本スカッシュ選手権大会にご臨席。開催の延期と会場の変更、異例の完全無観客という困難を乗り越えて参加した選手らの熱戦を温かく見守り、熱心に拍手を送られている。
コロナ後、トレッサ横浜に会場を戻してからは、昨年11月16日に全日本スカッシュ選手権大会に臨席された姿が報道されており、五輪に向けて盛り上がりを見せている選手たちの雄姿に期待を高められている。志半ばで亡くなった父の想いを胸に、競技の振興に取り組まれている承子さまが「スカッシュの宮さま」と呼ばれる日は、決して遠くはないのかもしれない。
[2/2ページ]

