ロシア兵が“ロボット兵器”に降伏する姿も…AIが支えるウクライナ軍の逆襲 「ドローンの映像から司令部を割り出し、逃げ惑う兵士を確実に仕留める」
第1回【ウクライナ軍「無人部隊」がロシア軍を駆逐の衝撃…“民間用ドローン”と“無人地上車両”で戦果を挙げ続ける理由 日本企業出資の「迎撃ドローン」にも注目】からの続き──。以前は苦戦が伝えられていたウクライナ軍はドローンと地上を走る“ロボット兵器”で『無人部隊』を創設してロシア軍を撃退、反撃に転じている。なぜウクライナの無人部隊は強いのか、その秘密に迫る。(全2回の第2回)
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特に欧米のメディアは“ロボット兵器”と呼んでいるが、映画「ターミネーター」のように顔や手足を持つロボットが戦場に投入されているわけではない。
小型の「無人地上車両(UGV)」は車輪やキャタピラで走行し、機関銃やグレネードランチャーなどを搭載してロシア軍を攻撃する。軍事ジャーナリストが言う。
「注目すべきはウクライナの創意工夫とAIの活用です。例えばウクライナ軍の使うドローンは大半が民生用ですから、軍事用に比べて航続距離が劣ります。そこで今、ウクライナ軍が検討しているのが飛行船にドローンを搭載し、ロシア軍の陣地に接近すると発進させるというアイディアです。まさに飛行船を“空母”にするわけです。ウクライナ軍がロシア軍に対峙すると、まずはドローンで偵察を実施します。撮影した動画をAIが分析し、『この建物は司令部』、『ここは塹壕で、ロシア兵が何人いる』と攻撃目標を提案します。ドローンはスターリンクでインターネットに接続していますから、すぐに目標の座標も割り出して表示します」(同・軍事ジャーナリスト)
瞬時に座標が表示されるのは、戦場では非常に大きな意味を持つ。何しろ、すぐさま砲撃を開始したり、“カミカゼドローン”を飛ばして自爆させたりすることも可能なのだ。
人類史上初の降伏
さらにAIはウクライナ軍の指揮官に「司令部のこちら側がガラスなので、ここにドローンで空爆すると大きな被害を与えられます」とか「この塹壕には、この地点を空爆すると、ロシア兵はこのルートで逃げるはずです」などと予測に基づいた助言も行うという。
「座標を入力し、攻撃用のドローンを飛ばします。AIの指示通りに塹壕を空爆すると、予測通りにロシア兵が逃げ、それを待ち伏せしていた無人地上車両が攻撃します。電動の無人車両は音もなく移動し、機関銃やグレネードランチャーなどでロシア兵に襲いかかります。その猛攻もさることながら、無人の“ロボット”に攻撃されていることで激しく動揺するロシア兵も少なくありません。敵兵の攻撃なら慣れているので冷静に対処できても、見たこともない新型兵器が迫ってくるとパニックに陥り、戦意を喪失してしまうのです。今年1月には無人車両にロシア兵が降伏する姿が車両のカメラに撮影され、一部の欧米メディアは『人間の兵士がロボットに白旗を掲げたのは人類史上初』と大きく報じました」(同・軍事ジャーナリスト)
攻撃計画案をAIに提出させるだけでなく、AIだけで攻撃計画を立案し、作戦を実行することも可能だ。ただし、現時点での技術では大きな欠陥もあるという。
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