ウクライナ軍「無人部隊」がロシア軍を駆逐の衝撃…“民間用ドローン”と“無人地上車両”で戦果を挙げ続ける理由 日本企業出資の「迎撃ドローン」にも注目
ロシアがウクライナに侵攻したのは2022年2月のことだった。ロシアの大軍が首都・キーウに向けて進軍を開始し、特殊部隊がアントノフ国際空港を急襲して制圧。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領を暗殺しようと攻撃したが、ウクライナ軍が辛くも撃退した。官邸でゼレンスキー大統領は防弾チョッキを着用し、自動小銃を構えたという。(全2回の第1回)
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徐々に体勢を立て直したウクライナ軍はロシア軍を押し戻し、NATO(北大西洋条約機構)諸国の援助を受けて2023年6月から本格的な反攻作戦を実施した。だが待ち構えていたロシア軍の防御陣地は堅牢で、壊滅状態に陥った部隊も少なくなかった。
今年2月、日本の大手メディアは「ウクライナ軍事侵攻から4年」の記事を相次いで報じた。この時、ウクライナの東部・ドネツク州の要衝であるポクロウシクをロシア軍が掌握したという情報が流れていた。
首都キーウからポクロウシクは直線距離で約700キロ。東京から広島までの距離と同じくらいだ。ウクライナ軍も必死の反撃を続けており、ロシア軍も苦戦していた。しかしながら、わずかな面積であったとしても、ロシア軍は着実に占領地域を増やしているという分析が多かった。
ところが最近、急に「ウクライナ軍がロシア軍を駆逐している」との報道が増えているのをご存知だろうか。例えばブルームバーグ(日本語・電子版)は5月22日、「ロシア侵攻は失速、攻勢不発で前線安定-ウクライナと支援国が自信」との記事を配信した。
フィンランドのアレクサンデル・ストゥブ大統領は4月、「戦場では兵士の死傷者比率が変化しており、ウクライナ軍が兵1人の損害を出すと、ロシア軍は兵5人の損害を出している」と発言した。
戦果を挙げる「無人部隊」
ストゥブ大統領は続けて「ウクライナ軍の猛攻で、ロシア軍は補充が追いつかないほど戦力を消耗している」とも指摘した。
他にもNATOのマルク・ルッテ事務局長は「ウクライナは強固な防御を築いている」と評価。ロシア軍が新たに占領した地域が存在するのは事実だが、ウクライナがロシアから奪回している領土のほうが面積で上回っていることを明らかにした。
なぜウクライナ軍がロシア軍に勝利するようになったのか、なぜ戦局が急に変化したのか、その謎を解くのがドローンと“ロボット兵器”だ。
CNNは4月22日、「『ロボットは血を流さない』 ウクライナ軍、歩兵の代わりに無人兵器を投入 戦場で優位に」との記事を配信した。軍事ジャーナリストが言う。
「ウクライナ軍は空を飛ぶドローンと地上を走行するロボット兵器で無人部隊を創設し、この無人部隊がロシア軍を駆逐しているのです。ゼレンスキー大統領は4月、ドローンなどの無人攻撃機と無人地上車両(UGV)だけの部隊が初めてロシア軍から陣地を奪回したと発表しました。ロシアの人口は約1億4000万人、ウクライナの人口は約4000万人。小国のウクライナは戦闘による人的被害を最小限に抑える必要があります。そのため軍隊の無人化について研究を重ねてきました」
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