「とにかく相撲が巧い」若隆景、大関昇進に求められる星数は…地方巡業の“過密日程”見直しは「ぜひそうしてほしい」【音羽山親方の夏場所総括】
2021年3月場所で現役を引退し、2年後の12月に東京都墨田区内に音羽山部屋を創設した71代横綱・鶴竜こと音羽山親方。先場所に関脇で優勝した弟子の霧島が、今場所から大関に復帰した。霧島は序盤から強さを見せ、千秋楽は小結・若隆景との優勝決定戦に臨んだものの、惜しくも準優勝に終わった。
昨年春場所より勝負審判を務める音羽山親方は、4月の春巡業に帯同し、稽古指導なども意欲的に行った。若手力士の台頭も著しい音羽山部屋を引っ張る親方に、夏場所の土俵をあらためて振り返ってもらった。【武田葉月/ノンフィクションライター】
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【写真】地方巡業ならではの瞬間も…長男の“土俵入り”で喝采を浴びた霧島、あふれる笑顔
千秋楽、霧島関に与えた助言
――今場所は、2横綱2大関が休場したこともあって、幕内の土俵は大混戦。千秋楽を迎えて、3敗の大関・霧島関、小結・若隆景関、4敗の義ノ富士関、伯乃富士関ら最大6人での優勝決定戦もありえるという展開になりました。
音羽山:ここまでもつれるとは、正直想像できなかったですね(笑)。優勝争いは霧島が終始リードしていたのですが、14日目に伯乃富士に敗れたことで、展開が変わってきました。ただ、3敗の2人が有利は有利ですから、千秋楽、部屋での朝稽古の時に、「今日は2番取るつもりで、きっちり(若隆景に対しての)対策を考えておきなさい」と、霧島にアドバイスしたんです。
若隆景が3敗を守って、結びで霧島が宇良に負けて、若隆景が優勝をかっさらうという状況だけは避けたかったですからね。本割の宇良戦は完璧な相撲で勝って、優勝決定戦に進むことになったのですが……。
――親方は本割、優勝決定戦とも、勝負審判として、土俵下で霧島関の相撲を見ていたわけですが、正直、どんな思いで見守っていたのでしょうか?
音羽山:優勝決定戦って、本割と雰囲気が違うんですよね。そして、霧島は結びで相撲を取ったので、そこから決定戦まで10分くらいしかないから、作戦を考える時間もほとんどない。だから、「2番目の対策を考えなさい」と言ったのですが、「勝負ごとだから、どうなるんだろう?」と、期待と不安で私もドキドキしていましたよ(笑)。
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