税金のムダ批判も…どうなる清瀬市の「夢空間」 鉄道ファンの世代交代で保存車両はSLから寝台車に?

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保存車両の主役はSLから寝台列車へ?

 夢空間やカシオペアといった豪華寝台列車が、次々と展示されることになったわけだが、一昔前まで鉄道車両の保存・展示はSLが主流だった。SLの保存展示が主流だった理由は、全国を駆け抜けたSLは国鉄の動力近代化計画によって昭和40年代から50年代にかけて全国各地から姿を消し、そうしたSLに親しんでいた鉄道少年たちが平成期に権限のある役職につく年齢に達したことと無縁ではない。

 SLが次々と引退する中、各地の公園などでも有志によって積極的にSLが保存・展示されていた。これをSLの保存・展示ブームと表現するかどうかは別として、少なからずSLは人気が高く、それゆえに各地で盛んに保存・展示を模索する動きが活発だったことは歴然とした事実だろう。

筆者は昨年10月にNHK「4Kプレミアムカフェ」という番組に出演し、SLについて語る機会があった。同番組はNHKが撮影・保存している昔の映像を懐かしみながら有識者などが解説する内容で、SL回では筆者が解説役を務めた。

 筆者は昭和52年に静岡県静岡市で生まれ育った。SLに乗った体験は地元を走る大井川鉄道がメインになるが、すでにSLは観光列車として走っていた。つまり、SLは日常的に利用する公共交通機関ではなくなっていた。そのため、諸先輩方ほどの乗車体験はない。

 さらに筆者よりも年少者になると、SLに郷愁をほぼ感じなくなってしまう。いわば、筆者がSLに対して特別な感情を抱ける最後の世代にあたる。

 現在の鉄道ファンのボリュームゾーンは40代から50代との統計があるようなので、SL人気はもう少し続きそうな気配はある。しかし、展示車両としてSLは間もなく転換期を迎えることになるだろう。

 昭和期の鉄道ブームを概観すると、SLブームの次に起きたのはブルートレインブームだった。そうなると、次はブルートレイン(寝台列車)の展示・保存がトレンドになることが予想される。問題はSLに比べて、残っている車両数が少ない点にある。大宮駅のカシオペア号も「展示予定の一車両以外は廃車済みになっている」(同)という。

 寝台車の多くは、博物館などで展示・保存されている。そのほか、SLホテルとして転用されていた寝台車も残っている。

 こうした寝台車を巡って、今後は全国各地で車両の争奪戦が起きることになるだろう。

小川裕夫/フリーランスライター

デイリー新潮編集部

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